プロテインの種類とは?違いと特徴を理解して適切なプロテインを選択しよう!
一昔前までのプロテインは、大豆を原料にしたソイプロテインが主流で、非常に粉っぽく、味も素っ気なく飲むのにガッツが必要。国内メーカーも大手数社で、種類も数える程で選択肢も皆無に等しかった。
近年では、インターネットでの購入が普及するとともに、海外メーカーのプロテインが手軽に手に入り、その開発は目覚ましい限りです。また国内の新規参入メーカーの参入や商品数も打って変わって群雄割拠。当時とは逆に「なにを基準にプロテインを選べば良いか?」が混沌としてしまう時代。
こちらの記事は、プロテインを選択する際に参考にしていただきたい「プロテインの種類」に関するお話です。
プロテインの種類と特徴
数多とあるプロテインですが、原材料から大別すると「動物性」と「植物性」の2種類に分類できます。また動物性プロテインは、成分や製法の違いにより3種類に枝分かれします。
カゼイン・ホエイは牛乳に含まれる成分
カゼインとは、水に溶けない乳たんぱく質※1で、酸と結合すると固まる性質があり、牛乳全体の約80%を占めます。ちなみにヨーグルトは、乳酸菌がつくった乳酸でカゼインが固まったものです。
※1 乳たんぱく質:牛乳やその他乳製品に含まれるタンパク質の総称。
一方残りの20%のホエイは、牛乳から脂肪分などの固形分とカゼインを取り除いた半透明の液体です。ヨーグルトを少し置いたときにできる上澄みの液体にもホエイは溶け込んでいます。
カゼインプロテインやホエイプロテインは、牛乳の成分中の乳たんぱく質である「カゼイン」と「ホエイ」から抽出して生成されたものです。
カゼインプロテイン
酸の作用によるカゼインの性質は、消化・吸収の過程でもその特性をいかんなく発揮します。
カゼインは胃に運ばれると、胃酸によって凝集されるためヨーグルト状の塊となり、胃の中にとどまる時間が長くなることで、ゆっくりと時間をかけて消化・分解して吸収されます。そのため腹持ちが良くなり、減量時や夜の時間帯など、食間のインターバルが長くなるときのタンパク質の補給に優れています。
ホエイプロテイン
ホエイはカゼインと異なり胃にとどまらず小腸で素早く消化、吸収されます。吸収がスピーディーなので、スポーツや筋力トレーニング後に速やかに補給したいとき、朝一のタンパク質が枯渇している時間帯の補給などに優れています。
乳糖や乳脂肪分、ミネラルを含むWPC(ホエイプロテイン・コンセントレート)。
それらを除去したWPI(ホエイプロテイン・アイソレート)の2種類があります。
タンパク質の含有率は、WPCが80%以下でWPIが90%前後となります。生まれつき乳糖の消化酵素が少なく、乳製品を摂るとお腹の調子を崩しやすいという方は、乳糖が比較的少ない、WPIがオススメです。
ソイプロテイン
ソイプロテインは、大豆から生成されるプロテインです。大豆に含まれる食物繊維により、カゼインプロテインと同様に消化・吸収が緩やかで腹持ちが良いのです。
そのため食事の置き換えや食事に添加すれば、お米を主食とした味噌や醤油、豆腐、納豆など、多くの大豆食品を添加して栄養のバランスを整える日本人にとって相性抜群のプロテインといえるでしょう。
まとめ
ご自身のプロテインを選び場合、もしくは「誰か?」のためにプロテインを選ぶ場合の基準はなんでしょうか?メーカーや種類が混在する現代。メーカーの認知度やパッケージイメージ、価格、フィットネスイベントや店頭試飲会での味の良さ好みなどなど。最終決断に至るプロセスは人それぞれかと思います。
しかしながら成分やTPOならぬTTO(時間帯、タイミング、目的)は、意外とないがしろにされているのではないでしょうか?せっかくのプロテインをより効果的に活用するために、TTOにもこだわりを。