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プロテインの「コスパ」の判断基準とは?

島袋 好一 トレーナー(寄稿)
島袋 好一
トレーナー(寄稿)
最終更新日:2022.06.20

①飲み会の後なら「今日の居酒屋、コスパ最強だったね~」あるいは、②スタジアムでのサッカーの試合観戦後なら「日本代表のゲーム、コスパに見合う素晴らしい内容」。

「コスパ」という言葉は、若い世代を中心に、SNSでの発信や日常会話でも非常によく使用される言葉です。「コスパ」とは、コストパフォーマンス(cost performance)の略で、投じた費用(コスト:cost )に対して、どれだけの成果(パフォーマンス: performance)を得られたか比較する意味を持ちます。

①「今日の居酒屋、コスパ最強だったね~」なら、低予算の飲み会にもかかわらず料理の品数が多く、味も最高。おまけにドリンクも充実。

②「日本代表のゲーム、コスパに見合う素晴らしい内容」なら、終始手に汗握る白熱した攻防。アディショナルタイム、残り3秒で劇的決勝点。といったところでしょうか……。

いずれの場合も、費用に対して「コスパが良かった、高かった」と印象を持った例です。

これらとは対照的に、①なら高い予算なのに、散々なメニュー。オマケにお店のスタッフは塩対応。②ならせっかく手に入れたプラチナチケット。けれど選手の気迫も動きもイマイチで、後半は相手にやられ放題の大差の敗戦とならば、「コスパが悪い、低かった」という評価となるでしょう。

コスパのジャッジは支払った金額ではなく、それ相応の満足感や感動に対して、あるいは不満や落胆に対してくだされるもの。

では、「プロテインのコスパの良し悪し、高い低い」は、どのような基準を持って判断すればよいのでしょうか?

コスパの基本「原材料」と「栄養成分」

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みなさんが、プロテインを購入されるときの決断ポイントとなるものはなんでしょうか?

価格や風味、メーカーへの信頼性、パッケージデザインなど、嗜好と優先順位はヒトそれぞれあって然るべきです。しかしぜひとも確認したいのが「原材料名」と「栄養成分表示」です。

長期間の継続摂取の負担を軽減するために「コスパ」判断基準の、重要チェックポイントが原材料名と栄養成分表示の確認といっても過言ではありません。

なぜこの2つは、コスパの判断基準となるのでしょうか?

みなさんすでにご周知の通り、プロテインとは日本語で「タンパク質」のことです。現在市場に流通するプロテインは、1㎏前後のサイズのものがほとんど。傍目には同じサイズに見えても、含まれる「タンパク質」の量はまちまちなのです。

数多あるプロテインも、原材料から図1の種類のように大別すると「動物性」と「植物性」の2種類に分類できます。加えて動物性プロテインは、成分や製法の違いにより3種類に枝分かれします。

プロテイン 種類

 図1:原料によるプロテインの種類

いずれのプロテインも、大豆原料だけでは粉っぽさや青臭ささは否めず、牛乳原料だけだとほぼ無味で、ほんのりミルクを思わせる程度のもの。決して「美味しい!」とは言えないものです。

味覚や嗅覚に関する感性は十人十色。しかし多くのヒトがそのような感想をもつようです。そのため各メーカーともに、大衆に受け入れられるような多種多様の風味を準備します。

チョコレートやココア、バナナ、ストロベリーといったミルクと相性のよいもの。抹茶やほうじ茶と和のテイストに炭酸飲料やスポーツドリンクにいたるまで枚挙にいとまがありません。

当然、その風味を実現し調整するためにココアや抹茶そのもののパウダーや、クエン酸、天然・人工甘味料などのタンパク質以外の成分が添加されています。

近年では、食事代わりやダイエットサポート目的でプロテインを摂取する方も多く、栄養価を高めるために、数種のビタミンやミネラルを混合しているものがほとんど。

ダイエットサポート目的に限らず、トレーニングによる筋量や体重増加サポート目的の購入者など、目的別に応じた選択ができるように配慮され、そのメリットを生かすために特化した成分を配合しているものも数多くあります。

プロテインの摂取目的はヒトそれぞれ違えど、前提条件が日々のタンパク質の必要量を補うことであるならば、原材料にどれだけのタンパク質が含まれているか?を知ることはとても大切です。

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最終的に「コスパ」を判断する基準

前述した内容からプロテインを選ぶ判断基準は、

  1. タンパク質の含有量
  2. 味の好み
  3. 自身の目的に応じた配合成分

の3つに要約できることが、ご理解いただけたのではないでしょうか?

とにかく「1. タンパク質の含有量にこだわる」なら、栄養成分表示に記載されている1食・100g当たりの含有量を確認しましょう。価格から割り出せば、タンパク質のグラム単価が容易にハジキ出せます。

「2. 味の好み」は、自分の好きな風味が「どんな原材料によって作り出せされているのか?」を確認します。

大豆や牛乳だけでは、多くのヒトが飲み辛さをかかえるプロテインも、味を整えるためにタンパク質含有量が極端に低くなっては本末転倒。他の材料との混合比のバランスは「コスパ」の判断基準のひとつとなります。

「3. 自身の目的に応じた配合成分」にタンパク質だけでなく、糖質やクレアチン、特定のアミノ酸など他の栄養素が混合されているプロテインの場合は少し注意が必要です。

一見価格に見合わないようなタンパク質含有量であっても、「目的達成」のために必要な栄養素を一度に摂取できる利点があるからです。

実質のタンパク質量が低下したとしても、各々の栄養素をオールインワンで摂取できる利便性。「時間と手間」というコストが削減できるという点を加味しましょう。

まとめ

プロテインの「コスパ」を比較するための基準について解説しました。

しかしながら、食への思想はまだまだ奥が深いもの。たとえばあるヒトにとっては、破格高値のプロテイン。天然素材を厳選した原料で作られたプロテインならば、オーガニック思考の方にとっては安価なプロテインとなるかも知れません。

このコラムを参考に、タンパク質含有量や栄養成分表示、原材料をより興味深く探求し、あなたの「ベストコスパ・プロテイン」をお探しください。

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島袋 好一 トレーナー(寄稿)
この記事を書いた人
島袋 好一
トレーナー(寄稿)

トレーナー。体育学修士、JATI-AATI(上級トレーニング指導者)保有。トレーニング歴は30年にも及ぶ。「知識と実践の融合」、「担がざるもの教えるべからず」を最大のテーマに日々のセッションに対峙。専門学校講師時代は最大年間1000時間以上の座学、実技の講義及び運動指導者資格の対策講座を担当。

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