WRITER
島袋 好一
トレーナー(寄稿)
最終更新日:2018.12.04
こんにちは、GronG TEAM GEARの島袋です。
今日から始められるダイエット~その運動と食事法(初級編)の締めの文章。私のこれまでのダイエット指導の経験では、ダイエットの成功をされた方の共通の行動は、「実行継続可能な小さい成功体験の積み重ね」の中にありました。
という一節ですが、逆にいうと失敗をしてしまう方の多くの共通の行動は、「現実を見極めずに大きな目標を立て、ギャンブル的な難しい方法を好む」と言い換えることができるかも知れません。
今回は中級編ということで、少しだけステップアップします。しかし今回のシリーズの主旨である、無理なく、簡単に始められるダイエットのルールに則り、前回から引き続き「消費カロリー>摂取カロリー」の大前提を守りながら展開してまいります。……の予定でしたがその前に、「知ってそうでちゃんと知らない」体重評価の仕方を番外編でお伝えします。
体重評価の仕方を正しく知らないが故に、まだ上手くいっていないのに成功していると過大評価してしまい、結果思うような結果が得られなかったり、着々と成功に向かっているのに過小評価をしてしまい、投げやりになって道半ばでダイエットを止めてしまう方も少なくないのです。
ボクシングの世界に「左を制する者は世界を制す」ということわざがあります。
これはボクシングの技術の基本中の基本である「左のジャブの打ち方」がそれ程重要であることを形容したものです。それと同じく「体重のカラクリを制すものはダイエットを制す」といっても過言ではありません。
ダイエットを成功へと導くために、本日は、体重のカラクリのあれこれを解説いたします。
ダイエットを開始したら皆さんはなにを指標にして
を判断していますか?
きつくなって履けなくなっていたジーンズに足が通り、ウエストや太もも回りがサイズダウンしてきた。現代なら家庭用でも簡単に体脂肪率が測定できるようになっていることから、この減少など…。それ以外にもいくつかの評価基準が存在しますが、大抵の方が「体重計の数字」の増減によってその評価をされているのではないのでしょうか?
しかし意外にも多くの方がこれを正しく評価できていないのです。
正しい評価のために最初に理解しておかなければいけないことは、「1日のうちでも色んな条件で体重は変わっている。」という事実です。皆さんもご存知の通りカラダの60~70%は水分で構成されているので、この入れ替わりの影響を大きく受ける条件下での測定は『体重計の見た目数字』ほど、痩せたり、太ったりしていないのです。
日々の生活の中で頻繁に起こりうるその特徴的な事例をあげてみます。
一度に沢山のアルコールを摂取すると、そのアルコールを分解するために体に多くの水分を引っ張り込み一時的に体重は増加。翌朝、顔がパンパンに浮腫んだりした経験はありませんか?また逆にその分解が始まり、それが尿として排泄し始めるとどんどん体重は減ります。
これもアルコールと同じく、米やパン、パスタなどの小麦から作られた食品を多量に摂取すると、それに引っ付いて水分を引っ張り込み体重が増加します。バイキングや食べ放題でいつにも増して多くの炭水化物の摂取した翌日など…。逆に極端に炭水化物の摂取を控えると体重は減少します。
塩辛いものを食べると体の塩分濃度が上昇します。そうすると人間のカラダに備わっているホメオタシス(恒常性維持機能)が作動し、濃度を一定にするために体水分量が増加します。
四川料理なんかを食べるとついつい水分の摂取が増えますよね。
数日間食事から化学調味料の使用を止め、出汁や素材そのものの味付けで食事を摂取するようにすると、体に入る塩化ナトリウムの量が減少し体水分量は低下、一時的に体重は低下します。
※ホメオタシス:人体のあらゆる機能を一定に保とうとする現象。
フィットネスクラブやスポーツジムなどの運動施設、銭湯やスーパー銭湯などの入浴施設で、運動直後やサウナから出た直後に体重を測定して「〇〇gしか減ってない」「〇〇g減った~!!」と一喜一憂する光景を目の当たりにしますが、ここまで書けばもうお察しですね。
この数値のほとんどが発汗によるものです。
この最たる例がボクサーの減量です。食べる量を計って摂取し、練習や高温下での発汗で「入れた分より出す」という手法で体水分量を減らして、おおよそ3週間で7~8kg程の体重を落とします。
※階級や体質によって個人差あり
計量は前日なので、リングに上がる時には1日でほぼほぼ減量前の体重に戻って試合をしています。一度機会があれば、スポーツニュースやITニュースなどでこの変化を確認してみください。干からびたような状態からみずみずしいカラダになっているのが一目瞭然です。
今回はダイエットを開始したら起こりうる体重の変化の間違った認識にフォーカスしました。多くの「あるある」がありませんでしたか?
こういった間違いをせずに、正しいダイエットの評価を行うためにオススメしたいのが体重の定点測定です。これはなるべく同じ条件下で体重を測定するということですが、最も安定しやすい条件下が朝起床後の排尿後です。
初級編での方法を習慣化してできるようになっていたら、体重の定点測定を実施し1週間毎の平均を算出し、その数値を追っかけてみましょう。
日々のアップダウンがあっても、週ごとの平均値が微細ながらも右肩下がりになっていたらダイエットは順調に進んでいます。また急な変動があったときには「体重変動のカラクリあるある」に当てはめてみてください。多くは予定調和と受け流すことができ、またもとのペースに戻せば少しずつ数値は動くはずです。
ただ残念なことに、実は体重の減少にもホメオタシスは存在し体重がある程度落ちたら、「その体重をキープ」しようとするセンサーが作動します。そこで、そのセンサーに誤作動を起こさせるために、次回は中級編として少しレベルアップした方法をご紹介します。
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島袋 好一トレーナー(寄稿)
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