WRITER
島袋 好一
トレーナー(寄稿)
最終更新日:2018.12.03
こんにちは、GronG TRAINING LAB.の島袋です。
時代が時代なら元服と言う通過儀礼を終えて、成人にあたる年齢。
立派にカラダが成長した子、まだまだ成長過程の子も、自らの意思を持って“野球”と言うスポーツに向き合っています。
先週のコラムでご紹介させて頂いた体力測定においても例に違わず。
測定の構想を練る段階では『中学生なんかまだまだ子ども。最後まで真剣に取り組めるかな~?』と要らぬ心配しておりました。
測定項目に於いても、『飽きがこないようにとか‥集中力が途切れないようにとか‥』などとあれこれ考え、エスアンドシー株式会社 代表 長谷川 昭彦さんに多大なるご協力を頂き最新の光電管等を使用したものを織り交ぜて準備をしておりました。
が…いざ始まってみるとそれはすべて見事に杞憂に終わる。
自身の記録とチームメイトの記録を見比べ、得意げになったり少し落ち込んだり…、辛い種目では互いに励まし合い、全ての項目に真摯にチャレンジしていました。
そんな姿勢についついこちらもほだされて、気付けば良い記録が出ればともに歓声をあげ、踏ん張り時にはエールを送り…。
子どもたちが能動的に、測定に取り組んでくれたので非常に興味深い結果が得られました。
体力測定の結果の感想を総じて言えば『現代の子どもたちは野球をどんどん、し辛くなってるんだな~。』という感じ。
測定中に何度も頭をよぎっていたのは、私が在学していた頃の母校の大阪体育大学の学園祭の思い出。
もっとも盛り上がりを見せていたのが出店や、当時青春時代を過ごされた方なら懐かしい『ねるとん』的なイベントではなく、なんと球技大会!!
ビール券といったその後の打ち上げ景品を目指して『バレーボール』『バスケットボール』『ドッジボール』『ソフトボール』などの球技をガチンコのチーム戦で奪い合うと言うもの。
たかが球技大会と侮るなかれ。
体育会系率99.9%という極めて特殊な環境で、その大多数が自身が行っている競技で高校時代にはインターハイや全国大会の出場経験者、のちにサッカーならJリーガー、その他多数の競技で実業団に進む学生を輩出する集団のソレです。
競技ルールは、それぞれの専門競技選手が混ざると、バスケなら得点しても〇点とか、ソフトボール(この場合、野球部員は専門競技者扱い)なら1人につき〇点相手に献上、チーム編成も男女混合なら女子一人につき〇点という具合にハンディキャップが設定されていたので、手に汗握る攻防となるか、ともあれ大学生ともなれば専門競技の技術がそれを凌駕し、結局そのハンディは効を奏さない…となるハズ。
※TVのバラエティ番組のアスリートVS芸能人的な企画によくある傾向です。
が実際の結果は如何に?
さすが各競技の猛者たちの集まりです。
ほとんどの競技で『専門競技の利』とならず、皆がそれ相応の適応を見せるので、専門競技者を沢山有するほど勝ちにくいという逆転現象が起こります!!
私も毎年、オール野球部員で同級生や後輩たちとチームを組んで各種競技に参加したのですが、複数競技で上位進出し、仲間たちと多くの景品をゲットしました。
で‥最後まで勝てなかったのがソフトボールだった。
Jリーグの発足まで日本の最大メジャースポーツは野球だった。
男の子のいる家庭なら必ずと言って良いほどグラブはあったし、町の空き地や公園、路地裏で三角ベースやキャッチボールに興じる子どもたちの姿をいたる所で見かけ、ガキ大将の制定した「やさしいヒエラルキー」、「ごまめ」と言う特権ルールで年齢や体力に応じてプレーを楽しんだものだ。
男の人なら『結婚して男の子ができたら何がしたい?』的な質問の一番の常套句は紛れもなく『キャッチボール』だったし、4月~10月頃は民放、キー局のゴールデンタイムには必ず中継があったため、あたかも、『見にくいアヒルの子』のインプリンティングかの如くそう、男の子なら誰しもが一番初めに自然に触れ、慣れ親しむことの出来るスポーツだった。
時は流れ、各種スポーツの台頭、多様化、ゲーム機器の発達等、子どもたちの遊びは変化し、野球離れに拍車をかけている。
『誰しもが出来るスポーツ』から『かつての習字やそろばんのようなお稽古事』の様相が強く、少年野球チームに入って始めてグラブを買う子どもも珍しくないそうだ。
指導チームの体力測定に、自身の青春の1ページを投影し、垣間見えてきたもの。
個人の特性にあったプログラムを模索する日々はまだまだ続く。
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島袋 好一トレーナー(寄稿)
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