menu
MENU

グルタミンで風邪予防?体調管理におすすめな栄養素

前田 修平
最終更新日:2020.10.08
グロング専属 鍼灸師

実は、「風邪」は正式な病名ではありません。上気道(鼻・のど)の急性炎症がいわゆる風邪の症状。ほとんどはウィルスや細菌による感染症です。

とにもかくにも風邪はツライもの。できれば引かないようにしたいですよね。よく「免疫力が高いと風邪を引かない!」といわれます。どうやら体内のとあるアミノ酸がその役割を担っているようです。

今回はアミノ酸の中でも風邪予防によいとされる「グルタミン」について科学的な根拠のもとに解説します。

グルタミンのエビデンス

上気道(鼻・のど)の炎症が風邪につながる……、つまり侵入してくるウィルスを防げば、文字通り風邪を「予防」することにつながります。まずは大前提として、徹底した手洗い・うがいをした上で栄養面の対策をおこないましょう。

グルタミンは数多くの研究がなされており、論文も多数あります。科学的に証明されている代表的な項目は「腸のエネルギーになる」「筋肉の分解を抑制する」「糖新生の補助をする」「インスリンの分泌を高める」などが挙げられます[1]。

免疫力が低下しやすいものの代表として「過度な運動」があります。「えっ!?運動って身体にいいんじゃないの?」というイメージがあるかもしれませんが、実はやりすぎると免疫力が下がるのです。

やりすぎの運動でみなさんがイメージしやすいのはマラソンではないでしょうか。とある研究では200人のランナーを対象に「1週間に渡ってグルタミンを摂取するグループ」と「プラセボグループ」に分けました。結果、風邪の症状を訴えた数が、グルタミンを摂取したグループでは優位に減少したという報告があります[2]

※ プラセボ:見た目や風味は同じだが、成分が入っていないもの。

免疫が下がる=抵抗力が落ちて風邪を引きやすくなる

免疫が下がる=抵抗力が落ちて風邪を引きやすくなる

運動以外にも、ヒトの身体はストレスを受けることでコルチゾールというホルモンを分泌します。

職場の人間関係や室温と外気温の差などによってコルチゾールが出ると、身体は筋肉を分解してエネルギーを生み出そうとします。このエネルギー源にグルタミンが関わっているのです。つまり現代のストレス社会は、免疫力が落ちやすくなっていて感染症にかかりやすいといえます。

予防のために腸内環境を整えたり、粘膜の保護をすることが大切です。もし風邪を引いてしまったときは、風邪をできるだけ早く治すためにグルタミンの力を借りましょう

グルタミンは小腸のエネルギー源として働いたり、細胞の回復を促すという役割もあります。風邪による発熱や、繰り返し起こるせき・くしゃみなどで、全身のあちこちに炎症がおこります。

傷ついた組織の修復を早めるには適切な栄養を補給することが必要ですが、栄養を吸収する腸自体の働きを高めるためにはグルタミンの摂取が欠かせないのです。

風邪に負けない身体を作るには、免疫と腸の機能を整えることが重要です。

グルタミンとあわせて摂りたい栄養素

タンパク質

筋トレをして筋肉が傷ついたとき、みなさんはなにを摂取しますか?おそらく良質なタンパク質を摂るのではないでしょうか。トレーニング後の筋肉もわずかな炎症が起こっており、炎症を治す過程に必要なことは筋トレも風邪も似たようなものなのです。

組織の修復の材料になるのは、ヒトの身体を構成するアミノ酸20種類。できれば食事から摂りたいところですが、風邪の際には食欲がないこともあるでしょう。大豆には多くのグルタミンが含まれていますので、飲みやすい豆乳がおススメです。

ビタミン

風邪の際には炎症に際して白血球が働いたり、粘膜が傷ついたりします。また身体の抵抗力が下がるため、それらをカバーする役割の栄養素が重要になります。

グルタミンをはじめとする「良質なアミノ酸」を体内でうまく機能させるためにビタミンを意識して摂りましょう。

ビタミンA

ビタミンAは粘膜系の保護に大切な栄養素です。とくに植物性のビタミンAであるカロテンは免疫力を高め、治癒の促進が期待できます。

ビタミンAを含む食品例

レバー、ウナギ、小松菜、ニンジン

ビタミンC

ビタミンCには抵抗力を高める抗酸化作用があります。ビタミンCは通常、白血球中に蓄えられています。濃度を高めることで、ウィルス・細菌に対する免疫力の強化にもつながるのです。

ビタミンCを含む食品例

キウイ、柑橘類、イチゴ、さつまいも

ビタミンD

ビタミンDは免疫機能を調整する働きがあります。免疫が過剰に働くのを抑制し、必要な機能は促進するため、適切な抵抗力を維持することが期待できます。

ビタミンDを含む食品例

干ししいたけ、きくらげ、いわし、卵黄

ビタミンE

ビタミンEには、ビタミンCの吸収率を上げる働きがある他、抗酸化ビタミンとして抵抗力を高めることが期待できます。

ビタミンEを含む食品例

アーモンド、くるみ、かぼちゃ、モロヘイヤ

まとめ

風邪を引かないようにするには、基本の手洗い・うがいが大切です。まずはこれらを徹底しましょう。

風邪対策の栄養素として、身体づくりのもとになるアミノ酸は非常に重要です。なかでもグルタミンは腸や免疫への貢献度が高く、予防と回復の両面で期待できます。

たとえばアスリートやトレーニング愛好家は身体を鍛えているので、風邪などの病気には強いというイメージがあるかもしれません。しかし彼(彼女)らのように身体を酷使し続けていると、疲労によって抵抗力が下がりやすくなります。

またグルタミンをはじめとするアミノ酸の摂取はアスリートの栄養指導の中でも広まっています。

健康的な毎日を送るためにも、予防の観点から取り組んでみてはいかがでしょうか。

参考文献

1. Curi, R., Lagranha, C. J., Doi, S. Q., Sellitti, D. F., Procópio, J., Pithon‐Curi, T. C., … & Newsholme, P. (2005). Molecular mechanisms of glutamine action. Journal of cellular physiology, 204(2), 392-401.

2. Castell, L. M., Newsholme, E. A., & Poortmans, J. R. (1996). Does glutamine have a role in reducing infections in athletes?. European journal of applied physiology and occupational physiology, 73(5), 488-490.

この記事をシェアする
  • Twitter
  • Facebook
  • はてなブックマーク
  • LINE

コンディションのサポートなら
アミノ酸

アミノ酸には必須アミノ酸が9種類、非必須アミノ酸が11種類あります。
必須アミノ酸は体内で合成することができないため、食事やサプリメントからの摂取が必要です。

また非必須アミノ酸も、トレーニングや健康維持など
ご自身の目的によっては意識的に摂取しなければいけません。

各種アミノ酸の摂取には、手軽に効率的に摂取できる「サプリメント」がおススメです。

各種アミノ酸サプリメントを
チェックする
前田 修平 グロング専属 鍼灸師
この記事を書いた人
グロング専属 鍼灸師

GronG TEAM GEAR(チームギア)所属の鍼灸師。鍼灸師、CSCS(認定ストレングス&コンディショニングスペシャリスト)保有。学生時代、自らの度重なるケガ・不調の経験から、質の高いケアができる施術家を志す。鍼灸・リハビリテーションのケア分野はもちろん、パーソナルトレーナー、フィットネスインストラクターとしても活動。これまでの臨床現場ではアスリートから運動経験のない方まで、さまざまな症例を述べ1万5000件以上担当。

RECOMENDED
関連記事
CATEGORY
カテゴリー一覧