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グルタミンの重要性 | 免疫や胃腸への効果を解説

前田 修平
最終更新日:2020.09.24
グロング専属 鍼灸師

筋トレをしている人なら「グルタミン」というアミノ酸のことは聞いたことがあるかもしれません。筋肉にとってアミノ酸との関係は切っても切れない仲ですからね。

ところがグルタミンは筋トレをしている人だけでなく、仕事や家事など日々の生活を頑張っている人にも必要な栄養素なのです。体調を崩したり、お腹の調子がよくないとき、それはグルタミンが足りていないのかもしれません。

今回は「グルタミン」の重要性について、免疫や胃腸への働きを中心に解説します。

グルタミンとは

グルタミンとは

グルタミンとは身体を構成する20種類のアミノ酸のうち、非必須アミノ酸11種類のひとつに分類されます。非必須といっても、この11種類がなければ身体は組織をつくれないため、非常に重要な栄養素であることは間違いありません。

中でも「グルタミン」は骨格筋※1の遊離アミノ酸※2に占める割合が60%と高く、身体の機能を円滑にするためにサポートしています

重要度が高いため「準必須アミノ酸」ともいわれていて、体内で他のアミノ酸を利用して作ることはできるものの、不足した状態が続いてしまう場合には直接食事から摂取したほうがよいとされています。それだけ身体には大切なアミノ酸なんですね。

※1 骨格筋:身体を構成する筋肉のうち「骨格を動かすための筋肉」のこと。随意筋とも呼ばれ、自分の意志で動かせる筋肉を指す。対照的に内臓は不随意筋といい、自分の意志では動かせない。

※2 遊離アミノ酸: タンパク質を構成しないアミノ酸。細胞や血中に蓄えられているもので、神経伝達物質なども含まれる。生体の機能を維持するために必要なアミノ酸。

筋肉との関係

グルタミンと筋肉

骨格筋の遊離アミノ酸のうち60%以上がグルタミンとお伝えしました。それでは実際に筋肉周辺では、どのような役割を担っているのでしょうか。

トレーニングやスポーツ、肉体労働をおこなうと活動中からすでに筋肉の分解と修復ははじまっているのです。グルタミンやBCAAをはじめとするアミノ酸は筋肉や血中に存在し、主にエネルギー源として機能します。潤沢にアミノ酸があれば、筋肉はエネルギー不足になりにくいため、自らの筋肉を分解してエネルギー源を確保しようとするのを抑制します。

また運動のストレスにより傷ついた組織を修復するエネルギー源としても力を発揮します。運動後に糖質とグルタミンを同時に摂取すれば、高負荷運動のエネルギー源であるグリコーゲンを速やかに補給し、回復をサポートできます。

胃腸や免疫との関係

グルタミン 胃腸 免疫

グルタミンに関する研究は盛んにおこなわれており、現在では腸や免疫に関してのさまざまな効果が明らかになっています。

グルタミンに関する研究のレビューでは「腸細胞の増殖と生存を促進し、損傷や感染、離乳によるストレス、および腸のバリア機能を調節している」と報告されています[1]。グルタミンは赤ちゃんから大人まで必要な栄養素なんですね。

具体的な例を挙げると、グルタミンは腸で栄養吸収をおこなう「絨毛」という突起状の組織において、活動の栄養源となります。腸の働きが悪ければ、よい栄養を摂取したとしても効率よく吸収されず、せっかくの食事を体内で活かしきれないことも考えられます。

またグルタミンは、ストレスを受けて萎縮した腸管内を拡張することにも貢献するのです。「腸の栄養になる」つまり人が生きていくための基本となる食事と消化吸収を支えていることになるのです。グルタミンってすごいんですね!

グルタミンが不足すると

グルタミンが不足すると

グルタミンはストレスに対抗する好中球や、マクロファージのエネルギー源として使われる側面もあります[2]。運動はもちろん、日常生活の些細なこと(対人関係のイライラ、お腹が空いている、エアコンが寒いなど)で身体にストレスがかかると、コルチゾールというホルモンが出ます。

コルチゾールは三大栄養素の代謝などに欠かせないホルモンでもある反面、血圧や血糖値を変化させたり、筋肉を分解してしまうホルモンでもあります。このコルチゾールの働きを抑制するために、体内のグルタミンを大量に消費してしまうのです。

グルタミンの不足は免疫機能の低下を生み、疾病や感染症にかかるリスクが高くなる可能性があります。体内でのグルタミン合成だけでは十分な供給量を確保できないため、グルタミンを豊富に含んだ食材などから効率的に摂取する必要があります。

まとめ

グルタミンは身体における重要度の高さから「準必須アミノ酸」や「条件付き必須アミノ酸」と表現されることもあり、専門家の間では「必須アミノ酸の概念を再考すべきだ」という意見も出ているそうです。

今回のコラムで解説した点を考慮すると納得の意見ですよね。それだけ身体への貢献度が高い栄養素といえそうです。

グルタミンは年齢とともに衰えていきやすい胃腸や免疫機能を支える縁の下の力持ち的な存在で、私たちの生活に欠かすことのできない栄養素なのです。

参考文献

1. Wang B, Wu G, Zhou Z, et al. Glutamine and intestinal barrier function. Amino Acids. 2015;47(10):2143-2154. doi:10.1007/s00726-014-1773-4

2. Curi R, Newsholme P, Pithon-Curi TC, et al. Metabolic fate of glutamine in lymphocytes, macrophages and neutrophils. Braz J Med Biol Res. 1999;32(1):15-21.

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前田 修平 グロング専属 鍼灸師
この記事を書いた人
グロング専属 鍼灸師

GronG TEAM GEAR(チームギア)所属の鍼灸師。鍼灸師、CSCS(認定ストレングス&コンディショニングスペシャリスト)保有。学生時代、自らの度重なるケガ・不調の経験から、質の高いケアができる施術家を志す。鍼灸・リハビリテーションのケア分野はもちろん、パーソナルトレーナー、フィットネスインストラクターとしても活動。これまでの臨床現場ではアスリートから運動経験のない方まで、さまざまな症例を述べ1万5000件以上担当。

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