WRITER
島袋 好一
トレーナー(寄稿)
最終更新日:2018.12.14
こんにちは、GronG TEAM GEARの島袋です。
去る12月9日(日)、寒風吹きすさぶ中、キッズドリームフェスティバルin上富田に協賛として参加しました。
イベント詳細はこちら
https://grong.jp/feature/kidsdream_2018/
今回の私の役目は、イベントのオープニングであるウォーミングアップとアジリティトレーニングパートの担当。
参加の子どもたちの年齢は、小学3~4年生。
過去の私のブログやセミナー開催の模様などをご覧いただければお解りいただけるように、ここ数年は「現代の子どもたちを取り巻く環境や風潮がスポーツの技術や運動能力にどういった影響を与えているのか?」を一つのテーマとしてトレーナー活動を行ってきた。
「子どもたちは、どんな動きや表情を見せてくれるのか?」
初めて参加するイベントへの少しの緊張とワクワクが交錯するチョット独特な感情をもって会場である上富田スポーツセンターに到着。
真っ先に手入れが十分に行き届いた季節にそぐわない芝の青さが目に飛び込んでくる。
「子どもは風の子」とはよくいったもので、この冬一番の冷え込みとされた気温も木枯らしもなんのその。
開始時間を待ちきれない子どもたちが、次から次へとピッチに降り立ち思い思いにリフティングやゴールに向かってフリーキックの練習なんかをしているのをしばし遠くから眺めていた…。
「へぇ~たいしたもんだなぁ」がいの一番の感想。
普段は、子どもたちの指導をしているメインの競技は野球。
ここ最近は体力測定のデータの分析や経験則をもって、指導の計画や方針も確信めいたものがみえてきた。
今回は、異競技でいつもの指導より対象年齢が低いこともあり、子どもたちの言動から垣間みえるものをつぶさに観察すれば、また私自身が多くの学びを得ることは容易に想像できた。
イベントプログラムの都合上、ウォーミングアップとアジリティトレーニングとしたものの実際にはサッカーの専門特化した動作と基礎的な運動動作をコンバインしてプログラムを構成。
その両方を評価し、これまでの指導と照らし合わせれば、また新たなものを創造していく大きな糧になるに違いないと思うと、緊張よりもどんどんワクワクが上回っていくのがわかった。
緑の絨毯とも形容できるサーフェイス。寝転んでも転がっても心地良さそうだ。
プログラム構成も予定通り、あらかじめ準備してきたものを実践。
レジェンド選手たちの飛行機の遅延による時間の微調整はあったものの、おおむね予定通りイベントは進行。
子どもたちの実際の動きを目の当たりにしていくにつれ、次に出てきた感想は、「やっぱりサッカーもか…」だった。
ラダーやボールタッチなんかは抜群に上手く、大人顔負けの動きをみせるものの、スラローム走やボールキャッチなんかにまごつく子が散見される。それに加えて前転や後転、特に後転がまったくできない子が多くいたのにはびっくりさせられた。
形がままならいこともさることながら、最初のしゃがみ方や手のつきどころさえわからない子、前転や後転をやったことさえない子が数名いたことにも驚かされた。
ボールキャッチや前転や後転などをうまく遂行する能力は、一見すると下肢を優位に動かすサッカーには関係なく思えるかもしれない。しかしボールキャッチは、ヘディングシュートを行うときの空間認知能力に。前転や後転は、フィジカルコンタクトが強くなっていく次のエイジグレイドでの接触転倒時の大きな怪我を回避するための咄嗟の身体操作能力の養成へと繋がっていく…。
1990年代初頭、Jリーグ発足から2002年W杯日韓共催や海外で実績を残す選手の出現など、戦後から昭和まで国民の代表的な娯楽スポーツ、そして子どもたちの憧れる職業で上位に君臨し続けた「野球」にうってかわり、その地位に大きく台頭してきた「サッカー」というスポーツ。
地域密着と指導者育成という観点からも野球とは異質な形で急速な広がりと発展を続けてきた。
ゆえに、専門性に特化したスキルが重要視されるがあまり、その土台とならなければいけない運動体験が不足しがちになるのかもしれない。
今回の開催地である上富田町も前回のGronGセミナーの開催地である田辺市に隣接している。前回のセミナーの模様を綴ったブログの末文をそのまま引用できそうな、感想を抱いた。
いみじくも、同地域、異競技、年代の違う子どもたちに触れ合う中で感じた、「現代の子どもたちを取り巻く環境や風潮」は、自身の今後の指導へより強いテーマと課題を知ることとなった。
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