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アルギニンとは?主な役割と不足しないための食べ物

前田 修平
最終更新日:2022.07.20
グロング専属 鍼灸師

子どものころに「大人の能力があればいいな」と思ったことはありませんか?

大人にはできて、子どもにはできないことってたくさんありますよね。体力的なことから物理的なものまで、小さいながらに「大人ってすごいな」と憧れたものです。

心身ともに大人へと成長していく過程で、可能になることのひとつが「アミノ酸を体内で合成する」ことです。子どものときに「アミノ酸を合成したいな」とは思いませんが、実は身体にとっては非常に大切なこと。アルギニンというアミノ酸は成長にかかせないといわれています。

それではアルギニンとはいったいどのようなアミノ酸なのでしょうか。今回のコラムで解説していきます。

アルギニンとは

アルギニンとは

日ごろ、エナジードリンクを飲む方は「アルギニン」という言葉を目にしたことがあるのではないでしょうか。コンビニでも手軽に買うことのできるこのドリンクは、毎日を頑張る人の定番となりましたよね。

アルギニンはヒトの身体を構成するアミノ酸20種類のうちのひとつで、非必須アミノ酸に分類されます。

ただし冒頭でもお伝えしたように、大人になれば体内で合成できるようになるアミノ酸で、身体が未発達段階にある子どもにとっては欠かせない「必須アミノ酸」なのです。このことから「準必須アミノ酸」「条件付き必須アミノ酸」といわれることもあります。

また年齢とともにタンパク質の合成能力は低下するといわれています。アルギニンもアミノ酸の一部なので例外ではなく、必要量が高まるのです。

アルギニンの役割

アルギニンの主な役割は、身体を保護する重要な役割をはたします。

その一つとして、一酸化窒素(NO)の材料になることがポイントです。一酸化窒素は身体のめぐりのサポートが見込めます。しなやかで環境の変化に対応できる身体づくりには重要です[1]。

つまり環境変化に対応する身体づくりのためには、一酸化窒素の材料であるアルギニンが必要であるといえるでしょう。

他には、オルニチン、リジンというアミノ酸とともに、アルギニンは成長期には欠かせない栄養素であり、成長期に必要な充分な睡眠や休息、活動的な身体づくりの後押しするための貴重な栄養素でもあるのです。

アルギニンが不足すると

前述したようにアルギニンは、成長期やめぐりよい毎日の健康には欠かせないアミノ酸です。

成長期の子どもや健康でありたい多くの方にとって、不足することは避けたい栄養素であることだと想定できるのではないでしょうか。

アルギニンが不足すると

成長ホルモンの分泌は10歳以降の成長期に大幅に高まります。成長期のピークをすぎると次第に下降気味になります。筋力トレーニングなどの運動によって分泌を促進しない限り、筋肉の合成や身体の回復能力は低下していくのです。

日本国内や海外でもアルギニンに関する明確な摂取基準は示されていないものの、タンパク質を中心とした食事をとっていないとアミノ酸全体の不足になりかねません。

成長期では、体内でアルギニンの合成ができません。お子さんの年代によっては「必須アミノ酸」に該当しますので、普段の食事から十分な量を摂取する必要があります。アルギニンが多く含まれる食べ物は、

  • 大豆
  • マグロ
  • ごま
  • 牛乳

などです。さまざまな食べ物から摂取するようにしましょう。

まとめ

アルギニンをはじめとする各種アミノ酸は「健全な心身のための成長期」には欠かせないものです。

非必須アミノ酸は大人になれば合成できるとはいえ、子どものときに不足していては本末転倒。小さいころに築いた食習慣は、大人になったとしても多分に影響を受けることでしょう。

経験を重ねて成熟した考えをもつことと、若さに満ちた肉体のピークを一致させるのは難しいかもしれません。しかし知識や習慣を身につけることは何歳からでも可能です。

子育て中の方やお子さんに関わるお仕事に関わる方はもちろん、大人になってからトレーニングや仕事で日々がんばる方も、今一度アルギニンパワーを見直してみましょう。

参考文献

1. 一般社団法人 日本血栓止血学会. NO(一酸化窒素) 用語集(詳細説明). 閲覧2020-09-22, https://www.jsth.org/glossary_detail/?id=121

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前田 修平 グロング専属 鍼灸師
この記事を書いた人
グロング専属 鍼灸師

GronG TEAM GEAR(チームギア)所属の鍼灸師。鍼灸師、CSCS(認定ストレングス&コンディショニングスペシャリスト)保有。学生時代、自らの度重なるケガ・不調の経験から、質の高いケアができる施術家を志す。鍼灸・リハビリテーションのケア分野はもちろん、パーソナルトレーナー、フィットネスインストラクターとしても活動。これまでの臨床現場ではアスリートから運動経験のない方まで、さまざまな症例を述べ1万5000件以上担当。

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