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下半身をチューブでトレーニングする方法3選┃大腿四頭筋、中臀筋、ハムストリングスにアプローチ

島袋 好一

WRITER

島袋 好一

トレーナー(寄稿)

最終更新日:2018.12.03

そもそも、なぜ下半身を鍛えないといけないのか?

人間はヒトである前に動物で、種としての最も重要な特徴は完全二足歩行にあります。

(子どものバランス感覚の重要性と人がなぜ立てるのかの考察)

安易に想像も出来ない時間と進化の過程を経てこの能力を身に付けてきたのですが、取り分け現代はこの機能を蔑ろにしがちです。

機械文明の発達によって、豊かで文化的な生活を手に入れるようになった半面、その代償としてヒトは自らの下半身の筋肉をどんどん使わなくなってしまっています。

階段の移動はエスカレーター、自転車は電動付きと言った具合に一昔前では当たり前であった下半身の筋力維持のための適度な運動の機会は著しく減少しています。

自ら意識的に運動の機会を設けることが出来なければ、必然的な弱化、老化を体験すると言っても過言ではありません。

運動機会の低下はエネルギー消費の低下を招き、延いてはそれが生活習慣病やメタボ等のトリガーとなることも少なくないのです。

このコラムに限らず、この手の話題は皆さんもどこかしらで目にしており『何か始めなくちゃ‥』と解かってはいるものの、中々始められないというのが世の常。

そんな方のために時間がなくてジムに通わずとも比較的簡単で効果的に下半身を鍛える事が出来る『チューブトレーニングを3つ』ご紹介いたします。

少しずつ、ご自身の体力に合わせて継続的に行えば、アンチエイジングにプロポーション改善、性差、年齢を問わず効果が期待できるトレーニング種目です。

下半身を鍛える3つのチューブトレーニング

1.大腿四頭筋にアプローチする種目

  1. チューブを両足で踏み、両手を対角の肩に置いて肘を上げ、チューブをかけます。
  2. 太ももが床と平行の位置になるくらいまで膝を曲げます。
  3. チューブのテンションを感じながら、元の位置までゆっくり戻します。

15~20回×3セット

2.中臀筋にアプローチする種目

  1. チューブの片側を柱などに結び、反対側を足に掛け、足幅を腰幅ぐらいに開いて立ちます。
  2. 身体が傾かないように、チューブのかかっていない方の足裏全体でしっかりと踏ん張ります。
  3. チューブのかかっている方の足を30~45度開きます。
  4. チューブのテンションを感じながら、元の位置までゆっくり戻します。

15~20回×3セット

3.ハムストリングスにアプローチする種目

  1. チューブを柱などに結び、片側を足に掛けます。
  2. 上体を45度くらい前に倒し、両手を柱に掛けて支えます。
  3. 股関節、膝関節を90度に曲げ、足裏を真後ろに膝がしっかり伸びる位置まで蹴っていきます。
  4. チューブのテンションを感じながら、元の位置までゆっくり戻します。

15~20回×3セット

なぜこの3つの筋肉(大腿四頭筋、中臀筋、ハムストリングス)を鍛えるべきなのか?

1.大腿四頭筋

膝を伸ばし、上体を支える筋肉です。

この筋肉が弱まると膝が曲がり気味になり、バランスをとるために背中が丸まり不良姿勢を誘発します。

また大きな歩幅で歩いている時には必然的に片足で体を支えている時間が長くなっています。

この筋力が弱まると歩幅が小さくなり、歩行速度も遅くなることで運動量も低下します。

2.中臀筋

歩行動作中に、左右のふらつきを止めている筋肉です。

この筋肉が弱まるとバランスがとりづらくなって歩行速度が遅くなります。

言い換えれば、高速で走るためにはよりしっかりとしたこの筋肉が必要になります。

陸上の短距離選手の体型を観察してみると、皆立派なお尻をしているのはこのためです。

3.ハムストリングス

ヨットや船の帆を張るために引っ張るロープのように上体を立てる役割と、踵から地面をひっかくようにして力を伝えて推進力を生む筋肉です。

ゴリラがナックルウォークと呼ばれる、両拳をついて四つ足歩行するのは、長時間の二足歩行が難しいためで、このハムストリングスの機能の違いがこれを表してします。

動画で紹介させて頂いた3つのチューブトレーニング行う事で主に3つの筋肉を効果的に鍛えることができます。

※動画1、動画3のトレーニングは複合的に股関節周りの筋肉を鍛えることが出来ます。

鍛えることを目的にトレーニングしていく事で、下半身の筋肉量もキープ、もしくは増加が期待できます。

筋肉の多い体は、言い換えればボディの大きなアメ車に例えることが出来ます。

大きな車は大きなエンジンを持ち、同じ距離を走れば、より沢山のガソリンを必要とします。

食事ならばより多くのカロリーを消費できるという事になるのです。

太りにくい体へと体質が改善され、特に女性が気になるヒップラインなどはそれぞれの筋肉がその境界線をしっかりと主張するようになるので、流線形の適度に丸みを帯びたプロポーションづくりも不可能ではないのです。

女性も筋力トレを始めるべき理由と効果┃筋肉は簡単に大きくなったりしない!

おわり

経済的に効率よく旅行を楽しむ略語に「安近短」という言葉があります。

安価で近場で、短期間でもそれ相応の評価が得られるようにと旅行会社が作り出したプランを示すものですが、これにトレーニング方法をオーバーラップさせたものがまさしくチューブトレーニングです。

現代人を取り巻く環境は、ますます便利になるばかり。

手をこまねている間にカラダはどんどん老化、退化していきます。

誰でもいつでもチューブ1本あれば、案外筋肉を短時間で鍛えることができる『案筋短』。

始めてみませんか?

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島袋 好一

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島袋 好一

トレーナー(寄稿)

トレーナー。体育学修士、JATI-AATI(上級トレーニング指導者)保有。トレーニング歴は30年にも及ぶ。「知識と実践の融合」、「担がざるもの教えるべからず」を最大のテーマに日々のセッションに対峙。専門学校講師時代は最大年間1000時間以上の座学、実技の講義及び運動指導者資格の対策講座を担当。