WRITER
島袋 好一
トレーナー(寄稿)
最終更新日:2018.12.04
こんにちは、GronG TRAINING LAB.の島袋です。
本日は女性の筋トレにフォーカスして詳しく解説していきます。
体脂肪の燃焼を促進する効果的な運動(厳密に言うと体脂肪の合成を抑制する)で、かなり優秀なのが実は筋トレなんです。
職業柄、色んな場所で「痩せるにはどんな運動をしたらいいですか?」的な質問を女性から受けます。
そんなときは、間髪入れず「そら筋トレです。特にお尻から、太もものカラダの中でも大きい筋肉を使うトレーニング!!」って答えます。
そうすると、条件反射の如く「そんなんしたら筋肉ついて余計に足太くなりませんか?」って答えが返ってきます…。
女性心理としては、当然気になるところなのですがご安心ください。
筋肉ってそんなに早く簡単には大きくならないのです。
※筋肥大(筋肉を大きくする)に有効的に働くテストステロンと言う男性ホルモンの分泌量が女性は少ないためです。
男性はこのテストステロンを睾丸で生成分泌しています。
女性も副腎や卵巣でテストステロンを分泌していますが、血中テストステロン値で比べると、男性の5~10%(1/10~1/20)と言われています(共に健常成人の場合)。
近年では米国女子陸上界のスーパースターだったマリオン・ジョーンズ選手が筋肉増強ホルモン剤の使用によって五輪メダルを剥奪されたのは、あまりにも有名です。
これほど能力の高いスポーツ選手でも短期間で筋肉を増強させるためには、薬物に依存せざるを得ないという典型的な例です。
これに限らずロシアの国家ぐるみのドーピング隠ぺいや、ジャマイカ選手の陽性反応によるメダル剥奪など類似する事例は後を絶ちません。
男性選手でも、短期間での筋発達は難しいのです。
効率よく筋トレを行う事によって、太りにくいカラダに仕向けていくことが出来るのです。
概ねその仕組みとサイクルはこんな感じです。
人間は「走る」「跳ぶ」はもちろん「筋トレ」などといったすべての運動を行うためにエネルギーが必要で、エネルギーの多くは炭水化物を摂取することによって賄っています。
特に日本人の食事に、この傾向が強いことは過去のコラムからも言わずもがな…です。
摂取された炭水化物は消化吸収のプロセスを経てブドウ糖となり、血液中に入りその多くが筋肉に蓄えられ、必要に応じて利用されているのです。
※ブドウ糖を数値化したものがいわゆる血糖値で、食事を摂った後は血糖値が上昇していきます。
するとこのときに膵臓からインスリンが分泌され血糖値を下げる働きをし、ブドウ糖を速やかにエネルギーとして筋肉に蓄えていきます。
それと相反するような働きがインスリンにはあり、日常生活での筋肉の活動に必要な量以上に摂取してしまったブドウ糖は体脂肪となり蓄えられます。
『必要に応じて…』
ここがポイントですね。
本来、この筋肉へのエネルギー供給は入れたら即使う状態を保てないといけないのですが…。
これまた再三過去のブログでも書かせて頂いたように、身体活動量が激減しているのも言わずもがなです。
現代の様に積極的に筋肉を使わない環境では、入れてばかりで使えていない状態でいます。
そうするとその余剰分の「ブドウ糖」は行き場を失くし、体脂肪という“悪魔”にかたちを変え、下腹部やお尻回り、内ももといった女性の気になる部分にどんどん蓄積されていくのです。
そうならないためには、意識してブドウ糖をエネルギーとして使う機会を作り出さないといけないということで、その有効な手段が筋トレと言うことになるのです。
筋トレを定期的に積極的に行えば、エネルギーが体脂肪として蓄えられることなく、「蓄えていたエネルギーが無くなる、なくなるから入れる」という好循環のサイクルを導くことが可能となります。
スイーツも食後のデザートとしてではなく、筋トレした直後のゴールデンタイムのエネルギー補給として摂取すれば体脂肪へ姿を変える可能性を低くすることができるのです。
※筋トレ直後のゴールデンタイムとは?‥筋トレをした直後の30分前後を言う。
この間はトレーニングで使ったエネルギーを回復することが優先されているので、スイーツ1個分くらいの量であれば、体脂肪の合成を亢進させる可能性が低い。
一般的にはアスリートのパフォーマンス向上や、男性のたくましい体づくりのための有効なトレーニングとして行うのが『筋トレ』だと思われがちなのですが、視点を変えれば、日々実践していること自体が、実は体脂肪合成の機会損失と抑止となっているのです。
このコラムでは『筋トレしてみたいけど、やり方が解からない…ジムに行くにも中々億劫で時間もとるのが難しい‥』と言うような方のために、ご家庭でもトライできるような器具や方法も紹介していきますので、ぜひお楽しみに!!
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