お買い物
menu

ダイエット中にタンパク質をおすすめする理由と摂取量について

坂口 真由香
坂口 真由香
管理栄養士(寄稿)
最終更新日:2022.08.24

健康ブームが高まりタンパク質への関心が高まっています。

バランスのよい食事をしていれば、それほど不足の心配がないタンパク質。しかしながら偏った食生活やダイエットなどで栄養素が不足している場合には、タンパク質も不足しがちです。

実はダイエット中こそタンパク質の摂取が重要なのです。また単にタンパク質を食べたらよいというものでもなく、タンパク質の摂り方や種類、他の栄養素とのバランスも重要といわれています。

こちらの記事では、「ダイエット中のタンパク質の扱い」について解説します。

ダイエット中にタンパク質を取り入れるメリット

ダイエット中にタンパク質を取り入れるメリット

ダイエット中にタンパク質を取り入れると、下記のようなメリットがあるようです[1]

  • ダイエットサポート
  • 満腹感の持続
  • 運動による筋力アップのサポート
  • 身体づくりのサポート

ダイエット中は、どうしても食事量が減ってしまい栄養素の不足を招きがちです。とくにタンパク質の不足は、筋肉量の減少に影響するといわれており、ダイエットしているにもかかわらず筋肉が減り、代謝まで落ちるという結果に。

なぜそれほどにも筋肉が注目されるかというと「基礎代謝」と深い関わりがあるからです。基礎代謝とは、心臓を動かしたり、呼吸、体温維持など生命活動に必要な最低限のエネルギー活動のことをいいます。簡単にいうと「じっとしているだけで消費するエネルギー」のことです。

総エネルギー消費量は、大きく基礎代謝量(約60%)、食事誘発熱産生(10%)、身体活動量(30%)で構成されています[2]

つまり消費エネルギーの大半は基礎代謝量なのです。この基礎代謝量は、筋肉量の影響を大きく受け、筋肉量が多いと基礎代謝量も高くなります。女性に比べて男性の基礎代謝が高いのはそのためです[3]

つまりダイエットをするにあたり「筋肉量をいかに維持できるか」がポイントです。筋肉量を維持もしくはアップすることで基礎代謝量がアップし、燃焼しやすい身体となります。

筋肉を維持もしくはアップするためには、運動と合わせて材料となるタンパク質の摂取が欠かせないのです。

ダイエット中こそタンパク質を意識する

ダイエット中こそタンパク質を意識する

ダイエット中となると、栄養素の偏りや不足がおこりがちです。とくに1,000kcal以下など極端に食事を制限していたり、朝食や夕食を抜いてしまうとタンパク質が不足しがちです。ダイエットの時こそ、普段よりタンパク質を意識して摂り入れてみましょう

1日に必要な量としては、成人男性の推奨量は65g、成人女性は50gです[4]。アスリートや運動を積極的にされている方は、通常よりもタンパク質を多く必要とし、体重1kgあたり1.4~2.0gを目安に摂取するとよいでしょう。

タンパク質だけ摂取していてもダメ

タンパク質だけ摂取していてもダメ

ダイエット中は、脂肪を燃焼しながら筋肉アップをはかり健康的に痩せたいですよね。そのために運動は大前提として、食事はタンパク質以外の栄養素の摂取が重要となってきます。

必要なエネルギー補給と、運動による脂肪燃焼、筋肉合成をサポートするために、やはり食事バランスが重要です。エネルギーは主に糖質と脂質から作られ、潤滑油としてビタミンが必須となります。理想の身体づくりには、

  • ビタミンB1
  • ビタミンB2
  • ビタミンB6
  • ビタミンB12

と多くのビタミンが関わっています。

身体づくりには、ビタミンB6がとくに重要です。運動する過程でもミネラルが関わっています。

つまりダイエットにはタンパク質だけにとどまらず、糖質や脂質、タンパク質といった三大栄養素に加えてビタミンやミネラルが重要といえるでしょう。

ダイエット中の食事バランスはどうすべきか

ダイエット中の食事バランスはどうすべきか

ダイエットにはある程度のエネルギー制限は必要です。制限したエネルギーの中でいかにバランスを保つかが鍵といえるでしょう。

脂肪1kgを消費するのに必要なエネルギーは約7,200kcal 。つまり1ヶ月で1kgの脂肪を減らすために消費すべきエネルギーは、7200kcal÷30日=240kcalとなり1日あたり240kcalになります。

選択肢としては、240kcal相当の運動をするか?食べる量を240kcal減らすか?のどちらかです。理想は運動と食事を併用して消費することです。どれくらい体重を落としたいのか考えて計算してみましょう。そして自身に必要なエネルギー量を把握したら、バランスを考えてみましょう。

理想的といわれているエネルギーバランスは

  • 脂質:20~30%
  • タンパク質:13~20%
  • 炭水化物:50~65%

といわれています[4]

近年、簡単に痩せられることから糖質制限が注目されています。しかしながら極端な糖質制限はおススメできません。バランスを保ちながら糖質をカットすることで、健康的なダイエットができるのではないでしょうか。

そこでおススメする比率が以下の通りです。

ダイエット中のPFCバランス

例)摂取エネルギー量が1,600kcalの場合
※タンパク質4kcal/g、炭水化物4kcal/g 、脂質9kcal/g

  • タンパク質:1,600kcal×0.25=400kcal⇒400÷4=100g
  • 炭水化物:1,600kcal×0.5=750kcal⇒750÷4=187g
  • 脂質:1,600kcal×0.25=400kcal⇒400÷9=44.4g

それぞれ求めた量を3食に分けて食べるとよいでしょう。ポイントは、主食、主菜、副菜とそろえると三大栄養素に加えてビタミン・ミネラルなどが補給できます。

タンパク質を含む食品・不足しない食べ方

タンパク質を含む食品・不足しない食べ方

タンパク質は肉・魚などに含まれており、どのような食品を摂り入れるかが重要で、闇雲にタンパク質を食べていいというわけではありません。

とくに注意していただきたいのが脂質です。どうしても肉や魚などの動物性タンパク質だけに偏ると、脂質摂取量も多くなってしまいます。せっかくダイエットをしているのに、脂質の摂り過ぎになっているようでは本末転倒ですよね。

そのため、なるべく脂質の少ないヒレ肉や鶏のささみをおススメします。また魚の脂質は肉の脂質と異なり、コレステロールを下げる働きなど健康によい働きもします。もちろん油には変わりないので、摂り過ぎはカロリーオーバーの原因になりますのでご注意を。

また豆腐や納豆といった植物性タンパク質も意識して食べてみましょう。豆腐や納豆などの大豆食品は、脂質が少なくダイエットにおススメです。大豆食品には、大豆サポニンも含まれます。

筋肉は常に合成と分解を繰り返しています。この合成と分解のメカニズムを考慮すると、一気にまとめ食いするよりもこまめにタンパク質を摂り入れたほうが効率的です。そのため3食でしっかりタンパク質を摂取しましょう。

さらに調理法も重要です。できる限り蒸したり、煮たりなど、脂質の少ない調理法を心がけることが重要です。

まとめ

今回はダイエット中のタンパク質の扱いについて解説しました。

ダイエット中こそタンパク質と栄養素のバランスが重要でしたね。

ダイエットの先にあるのは健康ということを忘れずに、健康的なダイエットにトライしてみましょう。

参考文献

1. Wycherley, T. P., Moran, L. J., Clifton, P. M., Noakes, M., & Brinkworth, G. D. (2012). Effects of energy-restricted high-protein, low-fat compared with standard-protein, low-fat diets: a meta-analysis of randomized controlled trials. The American journal of clinical nutrition, 96(6), 1281-1298.

2. 厚生労働省. 「身体活動とエネルギー代謝 | e-ヘルスネット」, 閲覧2020-08-18. https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/exercise/s-02-003.html

3. 厚生労働省. 「基礎代謝量 | e-ヘルスネット」, 閲覧2020-08-18. https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/metabolic/ym-019.html

4. 厚生労働省. 食事摂取基準(2020年版).

この記事をシェアする
LINE友だち追加してGronGの最新情報・セール情報をGET!

GronGのLINE公式アカウントでは、「新製品・キャンペーン情報の配信」「限定セールの開催」「限定クーポンの配布」など、LINE友達限定のお得な情報が満載です。

今すぐ友だち登録して、お得にGronG製品をゲットしよう!

LINE友だち登録してお得にGETする
坂口 真由香
坂口 真由香
管理栄養士(寄稿)

管理栄養士、日本糖尿病療養指導士、フードコーディネーター、サプリメントアドバイザー保有。大阪市内400床病院で6年間、献立作成や慢性期から急性期疾患の栄養管理に従事。糖尿病などの慢性疾患を対象に年間4,500件ほどの栄養相談・サポートを経験。