日本人は1日の野菜量が足りていない!野菜不足解消のポイントについて
とらないといけないとわかっていながら、疎かになってしまうのが野菜。みなさん毎日、いや毎食野菜を食べているでしょうか。実は日本人の1日の野菜摂取量は不足しています。
「野菜は大切」とわかってはいるけれど、そもそも野菜が不足するとなにが悪いの?と疑問を持ったことはありませんか。
今回の記事では「野菜の体内での働きと1日に必要な摂取量、野菜不足解消ポイント」について解説します。
野菜をたくさん摂ることのメリット
外敵にも負けない丈夫な身体ですっきり生活
野菜は食物繊維の大切な供給源です。
食物繊維は消化されず腸まで届き、腸内細のエサとなり発酵することで、酪酸などの短鎖脂肪酸になります。短鎖脂肪酸は身体を守るためのバリア機能を担っています。また食物繊維は体内からのキレイに役立ちます。
エネルギッシュな毎日に
炭水化物やタンパク質、脂質といった三大栄養素は生きていくために欠かせない重要な栄養素です。また体内でエネルギーとして働いたり、体を構成する大切な栄養素でもあります。しかしながらこれらの働きは三大栄養素だけでは機能しないのです。
エネルギー補給のためには、ビタミンやミネラルが欠かせません。ビタミンやミネラルは三大栄養素を助けるいわば「潤滑油」のような役割を担っているのです。バランスよく摂取することでエネルギッシュで元気な日々が送れます。
ほとんどのビタミンやミネラルは体内でつくれないため、食事から摂り入れなければなりません。野菜にはビタミンやミネラルが豊富に含まれており、大切な供給源なのです。
美容のために
ビタミンや食物繊維がサイクルやリズムを整えること体内からキレイをサポートします。野菜を摂取して、笑顔で自信のある毎日に。
1日に必要な野菜は350g以上
1日にどれくらいの野菜を食べたらいいかご存知でしょうか。厚生労働省が提唱する「健康日本21」では、1日に必要な野菜の摂取量を350g以上と定めています。しかしながら平成30年「国民健康・栄養調査」によると1日の平均摂取量は281.4gとなっています。
なんとなく「野菜は身体に良さそう」と思っている方も多いことでしょう。でもどうして1日350gも野菜が必要なのでしょうか。
野菜の消費は健康維持に有用であると多くの研究で報告されています。また野菜と果物の消費量は死亡率と反比例すると報告されています[1]。
野菜にはビタミンやミネラル、食物繊維が豊富に含まれています。これらは身体の機能を調整する栄養素です。ビタミンやミネラルの推奨量や目安量を摂取するためには、1日350g~400gの野菜が必要とされています。
野菜を毎食食べていますか?
1日350gを達成するためには毎食野菜を食べる必要があります。日ごろ食べている食事を振り返ってみてください。「朝はトーストとコーヒー、昼は簡単に麺類で済ませている」なんてことはありませんか?
この食事だとおそらく野菜は足りていないでしょう。350gの野菜をとるためには、少なくとも小鉢5皿~6皿分の野菜が必要なのです。
野菜不足を解消するポイント
お惣菜や既製品を活用する
とくに20代~40代の働き盛り世代の野菜不足が深刻化しています。毎日仕事で忙しく食事にまで手がまわらないというのが正直なところですよね。
野菜の摂取はわざわざ自炊でなくても構いません。今やコンビニやスーパーで野菜料理は簡単に手に入ります。サラダやおひたし、酢の物などのお惣菜を活用してみましょう。
簡単に食べれる野菜を常備しておく
ブロッコリーやほうれん草などの冷凍野菜はコンビニでも手に入ります。冷凍野菜は旬の美味しい時期に大量に冷凍することが多いため、栄養価も高くオススメです。冷凍庫にストックしておけば、そのままソテーにしたりスープに入れたりと万能です。
作り置きを活用する
お休みの日に大量に野菜料理の作り置きをしておくことで、平日の時短になるでしょう。
金平ごぼうやひじきの煮物は小分けにして冷凍保存しておくと、お弁当の一品にもなるためオススメです。またナムルやマリネなどは冷蔵庫で2日~3日保存できるため、作り置きしておくと朝食や夕食で活躍すること間違いないでしょう。
野菜ジュースやサプリメントは
野菜の代わりに野菜ジュースで済ませようとしていませんか?たしかに野菜ジュースにはビタミンやミネラルが含まれています。
しかしながら食物繊維が少なかったり、砂糖なども含まれているため、かえって高カロリーになってしまいがちです。1日コップ1杯程度にして、積極的に野菜をとりいれましょう。野菜の摂取はビタミンやミネラルを補給しながら、咀嚼を要するため、満腹効果が期待できます。
またサプリメントは補助的なものです。まずは基本の食事を整えて、それでも栄養が不足する場合に検討するとよいでしょう。
まとめ
日本人の野菜摂取量は不足していましたね。そして不足を補うためには毎食野菜をとり入れることがポイントでした。
今回ご紹介した解消ポイントを取り入れて、野菜の効果を体感してみてくださいね。
参考文献
1. Nguyen, B., Bauman, A., Gale, J., Banks, E., Kritharides, L., & Ding, D. (2016). Fruit and vegetable consumption and all-cause mortality: evidence from a large Australian cohort study. International Journal of Behavioral Nutrition and Physical Activity, 13(1), 9.