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一人暮らしの野菜不足を解消!野菜不足を補う方法や保存方法について

坂口 真由香
坂口 真由香
管理栄養士(寄稿)
最終更新日:2021.04.05

一人暮らしの悩みのひとつとも言えるのが食事。

自炊をしてバランス良く野菜を取り入れたいと思っても、「仕事が忙しくて料理どころでない……」「今日こそと意気込んで材料を購入したけれども余った食材はどうするの?」。結局のところ、冷蔵庫で腐らせてしまったなんて経験はありませんか?

食材を余らせるのは勿体ないし、「コンビニや外食が続いて野菜が不足しているな?」「栄養のバランスが崩れているな?」と思いながらも、日々の生活に追われるのが一人暮らしの社会人の現状ではないでしょうか。実際、働き盛り世代の野菜不足は深刻化しています。

今回のコラムでは「一人暮らしでも簡単にできる野菜不足解消のポイント」について解説します。

1日350gの野菜を食べよう!

1日にどれくらいの野菜を食べたらよいかご存知でしょうか。厚生労働省が提唱する「健康日本21」では、野菜の摂取量を1日350g以上と定めています[1]。しかしながら平成30年「国民健康・栄養調査」によると平均摂取量は281.4g。とくに20代~40代の働き盛り世代の野菜摂取不足があきらかです[2]

なんとなく野菜は身体に良さそうですよね。でもどうして1日350gも必要なのでしょうか。野菜の消費は冠動脈疾患や脳卒中、一部の癌のほか、慢性疾患の予防に有効であると多くの研究で報告されています。つまり野菜と果物の消費量は死亡率と反比例すると報告されているのです[3]

野菜にはビタミンやミネラル、食物繊維が含まれておりこれらは身体の機能を調整する栄養素です。ビタミンやミネラルの推奨量や目安量を摂取するために「1日350g~400g」の野菜が必要とされています。

平成30年「国民健康・栄養調査」[2]より引用

簡単に野菜をとる方法

それでは一人暮らしで簡単に野菜をとれる方法をご紹介します。

カット野菜

コンビニやスーパーで手に入るカット野菜。一人で食べきれる量がパックや袋に入って販売されています。洗わずそのままサラダで食べられるため、出先や自宅で手軽に食べられ便利ですよね。

またキャベツや人参、もやし、キノコなど野菜炒め用や鍋用なんかも販売されているため、冷蔵庫で食材を余らせて困るという方や包丁が苦手という方にオススメです。価格もサラダより安くお財布に優しいのもポイントです。

冷凍野菜

冷凍庫にストックしておくと便利な冷凍野菜。下ごしらえいらずで、わざわざ解凍せずに炒め物やスープなどに活用できるため便利です。便利な反面、「冷凍野菜は生野菜と比較して栄養価が損なわれるのではないか?」と心配している方もいらっしゃるようです。

実は冷凍野菜の栄養価が低いというのは誤解なのです。むしろ生野菜に比べて栄養価が高い場合もあります。たしかにビタミンCやビタミンB群など水溶性ビタミンは少し減りますが、ビタミンAやビタミンEといった脂溶性ビタミンやカリウム、食物繊維などの栄養素はほとんど変化がないのです。

また冷凍野菜はコストを抑えるために野菜の収穫量が多い旬の時期の野菜が使われています。栄養価が高く美味しい旬の野菜を急速冷凍するため変色や劣化を防ぎ、新鮮な状態をキープできるのです。よって旬の時期ではない生野菜と比較して栄養価が高いこともあるのです。

新鮮な野菜を購入しよう

野菜を購入する

カット野菜や冷凍も便利ですが、できれば旬の新鮮な野菜を食べたいですよね。旬の野菜は美味しいだけでなく比較的安価に販売されているため、お財布に優しいのもポイント。

一方で安く購入できたとしても一人で食べきれず腐らせてしまうこともありますよね。これは野菜の保存期間や保存方法を知ることで防げます。

常温で日持ちする野菜

  • じゃがいも (冷暗所:3か月~4か月)
  • さつま芋(冷暗所:1か月)
  • たまねぎ(常温:2か月)

じゃがいもやさつま芋は、レンジで温めるだけでふかし芋など1品おかずになります。玉ねぎは味噌汁や煮物、炒めものなどなんでも活用できる万能野菜です。

冷凍できる野菜

  • 人参
  • たまねぎ
  • 南瓜
  • きのこ
  • キャベツ
  • 白菜
  • 小松菜

食べやすい大きさにカットして、水気をしっかりとふき取り保存袋に入れて冷凍保存が可能です。調理するときは解凍せずにそのまま炒め物やスープなど加熱調理に使いましょう。

解凍してしまうと変色したり、食感がかわるためオススメできません。冷凍保存の目安は2週間~1か月です。とくにきのこは冷凍することで「グアニル酸」「グルタミン酸」などのうま味成分が増えるといわれています。

冷凍に向かない野菜

  • トマト
  • きゅうり
  • しゃがいも
  • レタス

これらの野菜は冷凍すると水っぽくなって、食感が損なわれてしまいます。レタスやトマト、きゅうりは水で洗って簡単に食べられるため新鮮なうちに食べることをオススメします。

果物や穀物からビタミンや食物繊維をとろう

野菜だけで1日に必要な食物繊維をまかなうのはなかなか難しいでしょう。

食物繊維は野菜のほか、果物や海藻、穀物などに含まれています。毎日に食卓に多くの食材を組み合わせるとよいでしょう。たとえば乾燥ワカメをスープや味噌汁に入れたり、ごはんに麦や雑穀を混ぜるだけで食物繊維アップが可能です。

まとめ

野菜には長期保存できるもの、冷凍できるものできないものがありました。うまく保存することで、上手に野菜を取り入れられるのではないでしょうか。

今日から野菜生活をはじめて、野菜不足を解消しましょう。

参考文献

1. 厚生労働省. 健康日本21. 閲覧2021-01-26,http://www.kenkounippon21.gr.jp/

2. 厚生労働省. 平成30年「国民健康・栄養調査」.

3. Nguyen, B., Bauman, A., Gale, J., Banks, E., Kritharides, L., & Ding, D. (2016). Fruit and vegetable consumption and all-cause mortality: evidence from a large Australian cohort study. International Journal of Behavioral Nutrition and Physical Activity, 13(1), 9.

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坂口 真由香 管理栄養士(寄稿)
坂口 真由香
管理栄養士(寄稿)

管理栄養士、日本糖尿病療養指導士、フードコーディネーター、サプリメントアドバイザー保有。大阪市内400床病院で6年間、献立作成や慢性期から急性期疾患の栄養管理に従事。糖尿病などの慢性疾患を対象に年間4,500件ほどの栄養相談・サポートを経験。

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