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雑穀米は体に悪いのか?雑穀米の危険性について

坂口 真由香
坂口 真由香
管理栄養士(寄稿)
最終更新日:2021.04.02

ビタミンやミネラル、食物繊維など栄養価の高い雑穀米。

さまざまな健康効果が期待される中「体に悪い」、「危険」などの声が高まっているようです。はたして雑穀米は本当に体に悪いのでしょうか。

今回のコラムでは「雑穀米の危険性」について探ってみましょう。

雑穀米とは

雑穀米は玄米やあわ、キビ、もち麦などを白米に混ぜ込んだものです。歴史は古く「古事記」にも「稲・栗・麦・小豆・大豆」が五穀として登場します。古来から主食として食べられていたようです。

白米が食べられるようになったのは奈良時代といわれています。当時は貴族階級の食べ物でした。庶民はあまり精製されていないお米に「ひえ」や「アワ」などの雑穀を混ぜて食べていたといわれています。

江戸時代には米が大量に生産されるようになったこともあり、武士や庶民も白米を食べるようになったようです。しかし「脚気」が流行し、ソバや麦など雑穀を混ぜたほうがよいともいわれ、地域によっては雑穀米を食べていたようです。

古代から体に良い食品として食べられてきた雑穀米には、ビタミンやミネラル、食物繊維が豊富に含まれています。このことから腸内の働きを整える効果や満腹効果、血糖値の急上昇を抑制する効果などが期待されています。

ではなぜ、雑穀米が「体に悪い」、「危険」などと声があがっているのでしょうか。

雑穀米は体に悪いのか?

雑穀米は体に悪いのか?

どうやら「フィチン酸」「アブシジン酸」を心配する声があがっているようです。どのような影響があるのかみてみましょう。

フィチン酸

フィチン酸は主に玄米や雑穀、豆、野菜に含まれています。

キレート効果といって体内に不要な有害物質を排泄することからデトックス効果があるといわれています。その際に亜鉛や鉄、マグネシウム、カルシウムなども排泄してしまうのではないか?と心配する声が高まっているようです。

ただし野菜や豆などバランス良く食事をしてミネラルの摂取量が十分であれば、吸収障害は無害と報告されています[1]

アブシジン酸

アブシジン酸は玄米や雑穀に含まれる植物ホルモンの一種です。植物が乾燥などのストレスに耐えるときに生成されるため「ストレスホルモン」とも呼ばれています。

人体細胞内のミトコンドリアを傷つけるため、エネルギー生成を妨げ、

などを引き起こす副作用があることや「老化」の原因となるなどの声が上がっているようです。

しかしながらこれらの根拠となる研究報告も少なく明確なことはわかりません。それどころか米国環境保険庁は「幼児や子どもを含めた消費者に危害が生じる可能性ない」と結論づけ、アブシジン酸の残留基準値の設定を免除しています[2]

またラットの研究でインスリン抵抗性の改善や抗炎症作用を認めたと報告されており[3]、糖尿病や生活習慣病予防効果も期待されています。

まとめ

雑穀米は安全性の高い食品でした。たしかにフィチン酸やアブシジン酸は含まれていますが、これらは野菜や豆など私たちが日々口にしている食材にも含まれています。

そしてどんな食材にもメリットやデメリットが存在します。だからこそこれを食べたらよいという食材はなく、バランス良く摂り入れることが推奨されているのです。

また雑穀米にはビタミンやミネラル、食物繊維が豊富に含まれています。食物繊維の健康効果は多くの研究で報告されています。さらに精製された炭水化物よりも全粒穀物を摂取したほうが、糖尿病などの予防に効果的であると報告されています[4]

日々食べる主食を、雑穀米やライ麦パンなど精製されていない炭水化物にするだけで、ビタミンやミネラル、食物繊維摂取をアップできます。

ただし過大な期待をして食べすぎると食物繊維を豊富に含むため、かえって消化不良になる場合も考えられます。雑穀に限らず、食べ物は適度にバランス良く摂り入れることが大切です。

参考文献

1. Kelsay, J. L. (1987). Effects of fiber, phytic acid, and oxalic acid in the diet on mineral bioavailability. American Journal of Gastroenterology (Springer Nature), 82(10).

2. 米国環境保護庁(EPA)、植物調節剤、S-アブシジン酸の残留基準値設定免除に関する規則改定/内閣府 食品安全委員会

3. Sánchez-Sarasúa, S., Moustafa, S., García-Avilés, Á., López-Climent, M. F., Gómez-Cadenas, A., Olucha-Bordonau, F. E., & Sánchez-Pérez, A. M. (2016). The effect of abscisic acid chronic treatment on neuroinflammatory markers and memory in a rat model of high-fat diet induced neuroinflammation. Nutrition & metabolism, 13(1), 1-11.

4. Della Pepa, G., Vetrani, C., Vitale, M., & Riccardi, G. (2018). Wholegrain intake and risk of type 2 diabetes: evidence from epidemiological and intervention studies. Nutrients, 10(9), 1288.

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坂口 真由香 管理栄養士(寄稿)
坂口 真由香
管理栄養士(寄稿)

管理栄養士、日本糖尿病療養指導士、フードコーディネーター、サプリメントアドバイザー保有。大阪市内400床病院で6年間、献立作成や慢性期から急性期疾患の栄養管理に従事。糖尿病などの慢性疾患を対象に年間4,500件ほどの栄養相談・サポートを経験。

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