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筋トレの効果を高める食事のタイミングとポイントをご紹介

坂口 真由香
坂口 真由香
管理栄養士(寄稿)
最終更新日:2022.08.24

筋トレに励むにあたり食事のタイミングや内容を意識していますか?実はトレーニング前後に「なにをいつ食べるか?」かが、トレーニングの効果に影響します。

食事を意識することで、今までよりもよいパフォーマンスにつながったり、常にコンディションのよい理想の身体へと近づき、よりいっそうトレーニングが充実するでしょう。

今回のコラムでは、日々の筋トレの効果を高める食事のタイミングと内容についてご紹介します。

筋トレと食事は同じくらい大切

トレーニングに励んでおられる方の多くの目的は、筋肉量の増加、体脂肪量の減量、パフォーマンスの向上などではないでしょうか?

トレーニングをすると、筋肉がダメージを受けます。ダメージを受けたままでは筋肉の増強は期待できません。ダメージを受けたときにしっかりと必要な栄養素を取り入れることが重要です。

身体づくりには「どのような栄養素をいつとり入れるか?」がポイント。タイミングを見誤ると栄養を最大限にとり込むチャンスを逃し、筋肉増強どころか場合によっては減少なんてことにもなりかねません。

よって食事のタイミングと内容は、筋トレと同じくらい大切なのです。

食事のタイミング

食事のタイミング

身体のタンパク質は常に合成と分解を繰り返しており、いかに分解を抑制し合成できるかは栄養をとり込むタイミングにかかっています。

運動の2~3時間前に食事をしておく

糖質をしっかり摂取すると、筋肉や肝臓にグリコーゲン(エネルギー源)が貯蓄されます。貯蓄されたグリコーゲンは運動時に分解され、エネルギーとして利用されます。

しかしながら空腹であるとエネルギー不足に陥りやすく、自身の筋肉を分解してエネルギーを作ろうとするために、パフォーマンスの低下や筋肉合成能力が低下してしまうのです。

つまりトレーニングの前に筋肉や肝臓にエネルギーを蓄えておくことで、蓄えておいたエネルギーが優先的に運動時に利用され、分解を抑制し、合成能力も高まるのです。

食べ物は、食後2~3時間で消化・吸収され、筋肉や肝臓などの臓器にエネルギーとして蓄えられます。2~3時間前を目安に食事を済ませておくとよいでしょう。

運動直前に食事をするとかえって動きにくいなどパフォーマンスに影響します。その場合は、おにぎりや卵など軽めの食事をおススメします。

運動後45分以内が食事のゴールデンタイム

トレーニング直後から45分(ゴールデンタイム)を目安に、筋肉の回復能力が高まり栄養をとり入れる絶好のタイミングと考えられています。つまりこの間に食事をすることが秘訣です。

また筋肉の回復は45分のゴールデンタイムを超えて、24~48時間継続するといわれています。よってトレーニング直後から次の日の栄養補給も重要になるのです。

筋トレ前中後におススメする栄養素

トレーニング前中後におススメする栄養素

食事のタイミングに加えて、「なにを食べるか?」つまり内容も影響します。

筋肉合成には「タンパク質」のイメージをお持ちであるかもしれません。しかしながらタンパク質だけでは筋肉合成は難しく、多くの栄養素をうまく連携させることが理想の身体づくりの秘訣です。

筋トレ前に必要な栄養素(糖質とタンパク質)

トレーニング前に必要は栄養素は「糖質とタンパク質」です。

筋肉の材料となるタンパク質、とくに体内で合成できない必須アミノ酸の摂取が重要です。

また糖質は体内での主なエネルギー源。運動前に糖質を摂取しておくことで、筋肉や肝臓にグリコーゲンとして貯蔵されます。グリコーゲンが体内にしっかり貯蔵されていると、トレーニング時にグリコーゲンが優先的に利用されるので、トレーニング中の体タンパク質の分解を抑制できます。

運動2~3時間前に、肉や魚など良質なタンパク質を料理した定食などを食べると、タンパク質と糖質一緒に食べられるのでおススメです。

筋トレ中に必要な栄養素(ミネラル)

長時間トレーニングをおこなう場合は、運動中の栄養補給も重要です。とくに運動中は汗とともにミネラルと水分が失われます。

そのためミネラルの入ったスポーツドリンクがおススメです。スポーツドリンクには糖質も含まれていますので、エネルギー補給もできます。

筋トレ後に必要な栄養素(タンパク質・糖質・ビタミン・ミネラル)

トレーニング後の筋肉や肝臓は、グリコーゲンが極めて少ない状態です。グリコーゲンのもととなる糖質を速やかに摂取することで、運動後に必要なエネルギーチャージとなり、コンディションを整えます。

また運動による理想の身体を目指すには、運動によって一時的にダメージを受けているときにこそ、タンパク質と合わせて糖質を摂ることが必要です。トレーニング後のゴールデンタイムにタンパク質と一緒に糖質もとり入れましょう

さらにタンパク質や糖質に加えてビタミンやミネラルも重要です。トレーニング後は、ビタミンやミネラルが喪失した状態です。ビタミンやミネラルは、身体の潤滑油です。ビタミンやミネラルがないと身体はうまく回らなくなります。

トレーニング後は疲労物質ともいわれている活性酸素が作られます。ビタミンやミネラルなどに含まれる還元成分を食べるよう心がけましょう。

つまりトレーニング後は、

  • タンパク質
  • 糖質
  • ビタミン・ミネラル

といった多くの栄養素の連携プレーが不可欠です。

それではなにをどれくらい食べたらよいのでしょうか?

タンパク質は運動後20g前後を目安にし、糖質は体重1kgあたり1.0~1.2g/gを目安にするとよいでしょう[1]。ビタミンやミネラルは、肉や魚などのタンパク質や野菜、玄米などさまざまな食品に含まれています。バランスよく食べていれば不足の心配はないでしょう。

例)70kgの人の場合

  • タンパク質:20g(肉や魚100g前後を目安に)
  • 炭水化物:70g(米飯200gを目安に※男性茶碗1膳相当)

主食、主菜、副菜といったバランスのよい食事は、身体づくりに必要な栄養素を必然的に摂取できます。

栄養素それぞれの役割

まとめ

同じトレーニングでも栄養をとり入れるタイミングや食事内容で仕上がる身体やパフォーマンス、コンディションに影響してきます。

トレーニング前後に限らず、日々バランスよく食べることでエネルギーの貯蓄が円滑におこなわれ、運動時に効率よく栄養を利用し日々の身体づくりに貢献してくれることでしょう。

今日からトレーニングと同じくらいタイミングや食事内容にこだわってみてくださいね。

参考文献

1. Thomas, D. T., Erdman, K. A., & Burke, L. M. (2016). Nutrition and athletic performance. Med Sci Sports Exerc, 48(3), 543-568.

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坂口 真由香
坂口 真由香
管理栄養士(寄稿)

管理栄養士、日本糖尿病療養指導士、フードコーディネーター、サプリメントアドバイザー保有。大阪市内400床病院で6年間、献立作成や慢性期から急性期疾患の栄養管理に従事。糖尿病などの慢性疾患を対象に年間4,500件ほどの栄養相談・サポートを経験。