もち麦のカロリーと糖質を白米と比較してみた
大麦の一種である「もち麦」。なんとなくですが、ダイエットによさそうなイメージをお持ちではないでしょうか。
ダイエットされる方なら食品に含まれる「カロリー」や「糖質」量について気にされることも多いかと思います。
はたしてもち麦に含まれるカロリーや糖質量はどれくらいなのでしょうか。普段、よく食べられている白米と比較しながら、真相を暴いていきましょう。
もち麦に含まれるカロリー
もち麦のカロリーは100g当たり346kcal。白米は100g当たり358kcalです。なんと、約10kcalしか変わらないのです。
それでは炊き上がり重量はどうでしょうか?白米の炊き上がり重量は炊き上がり前と比較して約2.2倍。一方、大麦は約2.8~3倍です。実は100%大麦で炊飯した場合、できあがりの量はもち麦の方が多くなるのです。
つまり1合(150g)の米を炊飯すると、約330gの白米が炊き上がります。一方、もち麦1合(150g)を炊飯すると約420gのもち麦が炊き上がります。一般的なお茶碗に白米を軽く1膳盛ると約150gです。米1合からは2膳しかとれませんが、もち麦からは約3膳とれます。
わかりやすくしたものを表にまとめました。いつもと同じお茶碗で、いつも食べている白米と同じくらいのもち麦を盛ったら、約100kcalダウンできるのです。ただし、もち麦だからといって、沢山食べているとカロリーオーバーになりかねませんので注意が必要ですね。
容量 | 白米 | もち麦 | カロリー差 |
---|---|---|---|
100g | 358kcal | 346kcal | -12kacl |
150g(1合):炊飯前 | 537kcal | 519kcal | -18kacl |
150g(1膳):炊飯後 | 268kcal | 173kcal | -95kcal |
表1:白米ともち麦の炊飯前、炊飯後のカロリーの違い
もち麦に含まれる糖質
白米の糖質量は100g当たり77.1g。もち麦の糖質量は100g当たり66.1gです。つまり約10g異なり、これはスティック砂糖約3本分に相当します。
糖質量が少ないことに加えて、もち麦には水溶性食物繊維の一種であるβ-グルカンが豊富です。β-グルカンには健康維持に有用であると報告があります。
このβ-グルカン、きのこやごぼうにも含まれていますが「もち麦」などの大麦にも多く含まれています。
糖質とビタミンB1のお話
ビタミンといえば、なんとなく健康や美容によいイメージをお持ちではないでしょうか。
ビタミンは体内でさまざまな働きをしています。実は、糖質とビタミンB1は相性が良く、エネルギッシュな毎日のためには一緒に摂るとよいとされています。
江戸時代、白米は貴族しか食べられない贅沢食品で、庶民は玄米ばかり食べていました。ところが明治時代になると庶民も白米を食べる文化が広まり、謎の「手足がしびれる」病気が広がりました。それが後に解明された「ビタミンB1欠乏」が原因でおこる「脚気」です。
ビタミンB1は豚肉やうなぎ、豆類などのタンパク質が豊富な食品に含まれています。当時の日本人は、肉などのタンパク質が豊富な食品の摂取が少なく、白米ばかり食べる文化でビタミンB1が不足してしまい、脚気という病が流行しました。
実は、江戸時代に庶民が食べていた玄米は、白米に比べてビタミンB1が豊富だったのです。なので玄米ばかり食べていても、脚気を回避できていたのです。
玄米ほどではありませんが、もち麦も白米よりビタミンB1が豊富に含まれています。よって、エネルギーチャージのためにももち麦をおすすめします。
まとめ
もち麦と白米のカロリーと糖質はほぼ変わりありませんでしたね。
しかしもち麦のほうが膨張するので炊き上がりのかさ増しになります。なので沢山食べたい場合や、満足感を得ながら糖質量をおさえたい場合には、白米をもち麦に置き換えたり、白米にもち麦を混ぜて炊いてみてはいかがでしょうか。
そしてもち麦には、白米よりも多くのビタミンB1が含まれていました。お酒が好きな方にもビタミンB1は必要とされています。〆に白米ではなく、もち麦の茶漬けなんていかがでしょうか。
参考文献
文部科学省. 食品成分データベース.