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イヌリンで「おなら」がよく出る?なぜおならが止まらないのか

坂口 真由香
坂口 真由香
管理栄養士(寄稿)
最終更新日:2020.10.26

「臭いが気になる」、「人前でしてしまったらどうしよう」と誰もが気になるおなら。

すっきり習慣を目指してイヌリンを食べはじめたけれども、おならが気になるという声があるようです。たしかにイヌリンなど食物繊維を食べるとおならが増えるかもしれません……。

今回は、イヌリンとおならの関係について詳しく解説します。

おならの原因

おならの原因

そもそも「おなら」とはなんなのでしょうか?

おならの正体は、食べ物を食べるときに一緒に飲み込んだ「空気」と、食べ物が腸内で腸内細菌によって発酵(分解)されるときに発生したガスです。

1日に400ml~2000ml程度作られ、大半が便として排泄されます。一部がゲップやおならとして出ていき、1日に10回~20回おならをしているといわれています。「えっ!そんなに?」と驚くかもしれませんね。

おならでも、あまり臭いのしないおならと、強烈な臭いを放つおならがあるようです。あまり臭いのしないおならであれば、気づかない場合も多いでしょう。おならで腸内の状態がわかってしまうほど、腸内環境とおならは密接に関係しています。

おならの要因はいくつかあり、

のようなことが考えられます。

とくに臭いおならの場合、肉食中心の生活や便秘が深く関係しています。腸内には100兆個を超える腸内細菌が存在。善玉菌や悪玉菌、日和見菌とあり、それらの菌がバランスを保ちながら腸内環境を維持しています。

善玉菌とは、ビフィズス菌や乳酸菌といった腸内でよい働きをしてくれる菌です。一方で大腸菌やウェルシュ菌などの悪玉菌は、便秘や臭いおならの原因になるなど嬉しくない働きをするのです。

悪玉菌の絶好のエサとなるのが、お肉などの動物性タンパク質。タンパク質の窒素をエサにするので、悪玉菌が増殖してしまう原因となるのです。

腸内細菌のバランスが崩れると、お通じが思うようにこなかったりと便秘になる可能性があります。便秘になると腸内で便がどんどん発酵するので、臭いおならが出るかもしれません。

イヌリンとは

イヌリンとは

イヌリンの正体をご存知でしょうか?

イヌリンは水溶性食物繊維の一種です。水溶性食物繊維は体内で消化できません。消化できないため、胃から腸にそのまま流れます。体内でゲル状になり、他の栄養素も巻き込み移動して排泄されます。体内からキレイをサポートする働きがあり、すっきり生活のためによいといわれています。

イヌリンと聞くと「なにそれ?」となるかもしれません。でも実は身近な食材に含まれています。玉ねぎやニラ、ニンニク、バナナ、大麦などです。とくに菊芋やチコリには豊富に含まれており、イヌリンが話題となり菊芋ブームが巻き起こりました。

そんな菊芋も江戸時代から戦時中までは、当たり前のように日本の食卓に並んででました。チコリはミニ白菜のような形をしており、ヨーロッパでは前菜やスープ料理などの定番食材として活用されています。

イヌリンでおならが増えるのか

イヌリンでおならが増えるのか

イヌリンに限らず、食物繊維を食べるとおならが増えるかもしれません。

食物繊維は、腸内で善玉菌のエサとなり発酵を受けます。この過程で炭酸ガスやメタンガスなどのガスが発生します。このときに発生するガスは、臭いもほとんどなく人体に害のないガスです。

つまりイヌリンを食べることによって出るおならは、善玉菌のエサとなった証拠かもしれません。

食物繊維が善玉菌によって発酵を受けエサとなることによって、酢酸や短鎖脂肪酸などが産生されます。とくに短鎖脂肪酸はpHが酸性である特徴があります。悪玉菌は酸性が苦手で、善玉菌は酸性を好むため、健康維持にも関与しています。おならの臭いが気にならないようでしたら問題ないでしょう。

一方、食物繊維の摂りすぎや突然食べはじめたことによって、腸がびっくりして下痢や便秘をかえって起こすことが稀にあるようです。下痢や便秘になった場合、腸内環境が乱れるので臭いおならを放ちがちです。

またイヌリンを含む食材でも、ニラやらっきょには硫化アリルが含まれており、硫黄のような硫黄臭のガスを発生してしまいます。そのためデート前には注意が必要かもしれませんね。

水溶性食物繊維の摂取量は不足している

水溶性食物繊維の摂取量は不足している

食物繊維の1日の目標量は女性18g以上、男性21g以上(ともに18~64歳の場合)です[1]。厚生労働省の報告によると平均摂取量は14.4gと、残念ながら日本人の食物繊維摂取量は目標値に到達していません[2]

また食物繊維には水溶性食物繊維と不溶性食物繊維があり、理想的なバランスは「水溶性食物繊維:不溶性食物繊維=1:2」です。しかしながら現状は「水溶性食物繊維:不溶性食物繊維=1:3」と、水溶性食物繊維はとくに不足傾向にあり、現状の倍必要であると考えられています。

水溶性食物繊維は、

などに含まれています。また水溶性食物繊維といってもイヌリンやグルコマンナン、ペクチンなどさまざま。おならを恐れず、いろいろな食物繊維を積極的に取り入れましょう。

まとめ

おならはにおいが臭くない場合は、特に大きな問題はないことが多いようですね。

腸内環境は年齢や性別、個人差も大きく、腸に良いことをはじめたからといってすぐに効果が出る方もいれば、そうでない方もいます。またおならが増える方もいるでしょう。

さらに腸内細菌のバランスは、簡単には変化しないことがわかってきました。つまり、よりよい腸内環境づくりには時間を要するのです。少なくとも1~2ヶ月は生活や食事改善をおこなって腸を慣らすことがポイントです。

天然の食材に含まれる食物繊維であれば、大量に摂取しても健康に害を及ぼす報告はありません。安心して食物繊維生活をはじめましょう。

参考文献

日本食物繊維学会(2008)「食物繊維─基礎と応用─(第3版)」.東京 , 第一出版株式会社 .

1. 厚生労働省. 日本人の食事摂取基準(2020年版).

2. 厚生労働省. 平成30年「国民健康・栄養調査」.

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坂口 真由香 管理栄養士(寄稿)
坂口 真由香
管理栄養士(寄稿)

管理栄養士、日本糖尿病療養指導士、フードコーディネーター、サプリメントアドバイザー保有。大阪市内400床病院で6年間、献立作成や慢性期から急性期疾患の栄養管理に従事。糖尿病などの慢性疾患を対象に年間4,500件ほどの栄養相談・サポートを経験。

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