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EAA(必須アミノ酸)に期待できる効果を知ろう

坂口 真由香
最終更新日:2021.03.09
坂口 真由香
管理栄養士(寄稿)

海外ではワークアウトの王道「EAA(必須アミノ酸)」。

最近では日本でも非常に注目されています。EAA(必須アミノ酸)を試してみたいけれども「どんな効果あるの?」と疑問に思う方も少なくないでしょう。

今回のコラムでは「EAA(必須アミノ酸)に期待できる効果」について解説します。

EAA(必須アミノ酸)とは

EAA(必須アミノ酸)とは

EAA(Essential amino acids )とは日本語で「必須アミノ酸」のこと。体内で合成できないため、食事から摂取しなければならない9種類のアミノ酸をEAAと呼んでいます。

トレーニングに励んでいると自然とアミノ酸にも興味が沸くものです。「EAAとBCAAはどちらがいいんだろうか?」と疑問も生まれてくるのではないでしょうか。

EAAの中にはバリン、ロイシン、イソロイシンといったBCAAが含まれています。EAAに属するアミノ酸の中でもBCAAは筋肉で主に働くアミノ酸です。筋肉を活発に動かすスポーツをおこなう人にはとくに重要なアミノ酸。もはやスポーツ界のエリートなのです。

またアミノ酸を必要としている組織は筋肉だけではありません。

など身体の至る箇所で機能したり、材料となり働いているのです。とくにEAAは体内で合成できないため、体内で重要な役割を担っています。

つまりEAAはスポーツ界のエリートに君臨するアミノ酸を抱えつつ、そのほかの代謝や機能で活躍するアミノ酸を兼ね備えているのです。それではそんなEAAに期待される働きをみていきましょう。

EAA(必須アミノ酸)に期待できる効果

EAA(必須アミノ酸)に期待できる効果

筋肉の合成を高め・分解を防ぐ

EAAには主に筋肉で働くバリン、ロイシン、イソロイシンといったBCAAが含まれています。運動時には糖質や脂質がエネルギー源として働きますが、枯渇してくるとアミノ酸が利用されるようになります。つまり運動時に筋肉で働くアミノ酸をしっかりチャージしておくことで、筋肉の分解を防げるのです。

またロイシンは筋肉の合成のスター的な存在。しかしスターだけでは舞台が成り立たないのと同じように、そのほかのアミノ酸があってこそ筋肉がつくられるのです。つまり20種類のアミノ酸のなかでも、体内で合成できないEAAが筋肉をつくるうえで重要で、欠かさず補給したい栄養素なのです。

最近の研究では、ロイシンやBCAAなど一部のアミノ酸を摂り入れるよりも、EAAのほうがタンパク質合成酵素を活性化したと報告されています[1]

持久力の増加

スポーツに欠かせないのが持久力。運動をすると筋肉中のアミノ酸が消耗されるため、スタミナが切れてしまうことも。できることなら前もって、あるいは運動の途中でタイミングよくアミノ酸を補給したいものです。そうすることで運動中に消費してしまったアミノ酸が供給されて、より長く運動を続けることが可能となるでしょう。

EAAに含まれるBCAAは筋肉で主に働き、エネルギー源となることが知られています。つまり持久力を必要とする運動のサポートをしてくれるのではないでしょうか。

またEAAだけではなく、非必須アミノ酸もエネルギー源として活躍しています。たとえば長時間の運動においてタンパク質の分解によって筋肉から生じたアラニンは、血液中へと移行し、肝臓で糖をつくり、その糖がエネルギー源として筋肉に戻り利用されます。EAAに限らず、日頃から20種類のアミノ酸を摂り入れたいものです。

筋肉痛の緩和

筋肉に強い負荷のかかるトレーニングは、筋肉に強いダメージを与え筋肉痛や疲労を感じるものです。このような疲労軽減には休養と栄養が重要です。

トレーニングによって分解された細胞の修復には、細胞の材料となるアミノ酸が欠かせません。とくにアミノ酸の中でも体内で合成できない必須アミノ酸が重視されています。

EAAの魅力は、ロイシンなど筋肉の合成に特化したスター級のアミノ酸と、スターをカバーする脇役のアミノ酸の調和がとれていることです。スターだけでは輝けず、脇役や裏方の支えがあってことスター本来の力を発揮できるのです。

脂肪燃焼効果

EAAに属するBCAAを摂取することで、体重増加を防いだり、体脂肪の減少が期待されています。

もちろんEAAを摂取したからといって痩せるのではなく、運動によって筋肉を鍛えながら代謝を上げることが大切です。筋肉を鍛えるうえで、材料となるEAAが働いてくれるのではないでしょうか。

肌や髪などの美容効果

EAAはスポーツやトレーニングをしている人に限らず、老若男女問わず必要な栄養素です。とくに食生活が乱れがちでアミノ酸の摂取量が少ない方にオススメ。

またEAAは肌や髪、爪、ホルモンなどの構成材料となります。たとえばお肌の円滑なターンオーバーにもアミノ酸は重要な役割をになっています。さらに艶やかな髪の決めてキューティクルの材料もアミノ酸。

つまりEAAが体内に充足していることは美容やアンチエイジングにも重要なのです。

リラクゼーションや安眠効果

感情や精神、睡眠など人間の大切な機能に関わる神経伝達物質のひとつセロトニン。別名「しあわせホルモン」とも呼ばれ、ストレスや緊張を感じると脳はセロトニンを分泌し、自律神経のバランスを整えようとします。

セロトニンの材料となるのがEAAの一種「トリプトファン」。摂取したトリプトファンが吸収されると日中は脳内でセロトニンに変化し、夜になると睡眠を促すメラトニンに変化します。

体内に十分なトリプトファンがあることで、セロトニンやメラトニンが円滑に機能し、リラクゼーションや安眠効果を期待できるというわけです。

まとめ

生きていくうえで欠かすことのできないEAAには沢山の魅力がありました。ただし非必須アミノ酸の存在を忘れてはなりません。非必須アミノ酸は体内で合成できますが、非必須アミノ酸の多くは必須アミノ酸(EAA)をもとに体内でつくられています。よって非必須アミノ酸もできることなら摂り入れたいものです。

でも安心してください。私たちが日々食べている肉や魚などのタンパク質には必須・非必須どちらも含まれています。日々の食事で欠かさずタンパク質食品を摂り入れましょう。

参考文献

1. Moberg, M., Apró, W., Ekblom, B., Van Hall, G., Holmberg, H. C., & Blomstrand, E. (2016). Activation of mTORC1 by leucine is potentiated by branched-chain amino acids and even more so by essential amino acids following resistance exercise. American Journal of Physiology-Cell Physiology, 310(11), C874-C884.

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坂口 真由香 管理栄養士(寄稿)
この記事を書いた人
坂口 真由香
管理栄養士(寄稿)

管理栄養士、日本糖尿病療養指導士、フードコーディネーター、サプリメントアドバイザー保有。大阪市内400床病院で6年間、献立作成や慢性期から急性期疾患の栄養管理に従事。糖尿病などの慢性疾患を対象に年間4,500件ほどの栄養相談・サポートを経験。

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