WRITER
島袋 好一
トレーナー(寄稿)
最終更新日:2018.12.04
こんにちは、GronG TRAINING LAB.の島袋です。
今回は「脂質を摂らなかった私のダイエットの失敗体験と油(脂質)の重要性」をご紹介します。
直近の過去5回のコラムでダイエットに関するコラムを書いてみました。
お陰様でコラムを気に入って毎回お読み頂いている方から直接お声がけをして頂いたり、メッセージを頂いたりと…、微力ながら皆様のお力になれているようで嬉しい限りです。
【番外編】ダイエットの評価方法と体重変動のカラクリを知る│体重のカラクリを制すものはダイエットを制す
ダイエットに失敗する典型的な思考と行動の考察┃痩せたいけど、でも食べちゃう
このシリーズの序盤ではカロリーの出納式を基本軸に考えて体重や体脂肪を減少させる方法を紹介しましたが、展開していくにつれ多くの日本人が生活様式や環境、産業構造、食生活の劇的な変化に適応できていない状態にあり、それだけではダイエットを成功に導くことが困難であることについて触れてきました。
そんな中、皆さんを最も驚かせ、疑問に思わせた事例のひとつが今日から始められるダイエット~その運動と食事法(上級編)の締めの部分にふれた意識して『脂質を摂取すること』だったのではないでしょうか?
そう思われたのも至極当然です。
一般的にカロリーの摂取過多を防ぐには、1g摂取すれば熱量が4キロカロリーの炭水化物・たんぱく質に対して、倍以上の9キロカロリーもある脂質をカットした方が数字的には効率が良いからです。
テレビCMなんかをみても「これを飲めば脂質をカット!!」と言うようなものや、スーパーやコンビニの陳列棚の乳製品の中にも「低脂肪乳、低脂肪ヨーグルト」と言ったものも数多くあって、それらを頻繁に目にしています。
皆さんの脳裏にいつしか『脂質=悪』『脂質=体に不要なもの』と言うスキームができ上がっていても不思議ではありませんよね。
さて本日は、私の体験談からさらに『脂質摂取の必要性』についてお話してみたいと思います。
手前味噌になり大変恐縮なのですが、私自身も人生の中で何度か10kg以上のダイエットを経験しています。
初めてのダイエットは約20年以上も前で当時は現在にもまして、脂質の摂取は敬遠されていました。
当時は知識も情報も少なく、これこそが唯一無二の方法と盲目的に信じて、食事の中から徹底して、脂と言う油を抜いてカロリーを減らす手段を取っていました。
カロリーを減らしても以前コラムでも紹介した事例のホメオタシスの壁にいずれ阻まれ体重、体脂肪の減少は均衡状態に。
落ちなくなったらその後は筋肉量を維持するために、その材料となるたんぱく質の摂取量だけを死守し、どんどん炭水化物の摂取量も減らしていくという悪循環を繰り返していました。
(※実際はこのような栄養摂取状態では、筋肉量を維持するのが難しいことが、様々な研究や知見によって明らかになっています)
名付けるなら「低脂質、低炭水化物、低カロリーダイエット」とでもいいましょうか‥。
そうなるとエビデンスとは無縁の、まさに気合と根性のダイエットを敢行していたのです。
日々のコンディションは肉体的にも精神的にも目も当てられないくらいで炭水化物の摂取を減らすことによって起こる慢性的な脳のエネルギー不足に陥り、話したい言葉が上手く出なかったり、焦燥感も相当なものでした…。
私自身はこの失敗経験を踏まえて、後の数回のダイエットは‥何とか食べながらのダイエットを遂行したい一心で、一定の炭水化物、たんぱく質の摂取量を保ちながらひたすら有酸素運動の時間や強度を上げていくことによって消費カロリーを増大させ「消費カロリー>摂取カロリー」の公式を作り出すことにチャレンジしました。
が…それとて今度は一定の期間、有酸素運動を行うことによって起こる身体適応によって均衡状態に陥り、仕方なく運動量と時間を増やすことによって消費カロリー>摂取カロリーの公式を作り出すと言う堂々巡り。
(※身体適応の一般的な例:一定期間有酸素運動を行うことにより、酸素を体に取り込む能力が向上する。このような適応によって、同じ運動強度でもより少ないエネルギー消費で運動が賄えるようになる)
摂ることを我慢する…(摂取カロリー減少)から長時間の運動に耐える…(消費カロリー増大)に入れ替わっただけで、結局は気合と根性で乗り切る手段に頼らざるを得なくなるということを繰り返していました…。
90年代の失敗を踏まえて、近年実施したダイエット方法は2000年代に入り大流行したアメリカの医師ロバート・アトキンス氏が提唱した方法(アトキンスダイエット)を参考に、さらに「脂質」という栄養素の身体機能の役割について理解を深めていきました。
この方法がこれまでの方法と決定的に違ったのは「充分なカロリーと脂質を摂取すること」です。
①体重、体脂肪を減少させるためには、カロリー・脂質の過剰摂取を控え摂取量を控えることによって、「消費カロリー>摂取カロリー」の状態を作り出す。
摂取カロリーの下限状態になればより身体活動量をあげ消費カロリーを上げようとする考え方。
②自身が体験した、カロリーと炭水化物の摂取不足によっておこった「脳機能のトラブル」「焦燥感」へのトラウマから、「脳」を動かす唯一のエネルギー供給を維持するために炭水化物の摂取を一定量キープするという誤った知識。
①「こんなにカロリーをとっても大丈夫なの?」というほど脂質を摂っても「炭水化物の摂取量」を適切にコントロールできれば体重も体脂肪も減少させることが出来るのです。
炭水化物の摂取を控えればGI値が下げられる。
エネルギー不足時、人は身体からエネルギーを作り出すシステムが備わっている。
カロリー不足を補えば、身体からのエネルギー生成を抑えることができます。
②「冴えわたる毎日」のためのエネルギーは炭水化物にだけ由来するものではなく、脂質の中にもある。
①の解説と同じように、エネルギー不足の緊急時には身体からエネルギーを作り出します。
この状態時には、近年注目のココナッツオイルやMCTオイルを摂取する事でエネルギー補給することができます。
私自身の21世紀からのダイエットは「脂質」という栄養素が持つ身体機能の役割を理解することによってカラダづくりが随分と楽になりました。
お読み頂いたみなさんにも、「脂質」と言う栄養素の向き合い方に一石を投じるきっかけになったのではないでしょうか?
これまでのダイエット情報に、さらに「脂質」と言う栄養素の上手な向き合い方を加え、より良い体づくりにチャレンジしてみてはいかがでしょうか?
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島袋 好一トレーナー(寄稿)
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