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食物繊維の効果と働き
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ダイエット成功のカギを握る「腸内細菌」について解説

坂口 真由香
グロング専属 管理栄養士
最終更新日:2021.02.22

など、何かしらひとつでも当てはまるなら、腸内環境が乱れているかもしれません。

腸には免疫系が存在し、栄養素の吸収などさまざまな機能が備わっています。腸内環境が悪いと病気になるリスクも高いといわれており、「健康のバロメーターは腸にこそあり!」と考えられています。

腸内環境の鍵となる腸内細菌にはさまざまな種類があり、体重コントロールに影響する腸内細菌も発見されているようです。今回のコラムでは、ダイエット成功の鍵をにぎるであろう「腸内細菌」について詳しく解説します。

腸内細菌とは

腸内細菌とは

人間の腸には、約100兆個以上の腸内細菌が存在。重量にすると約1.5kgといわれています。

腸内細菌には、善玉菌と悪玉菌、日和見菌があり、それらの菌が絶妙なバランスで腸内環境を維持しています。健康な人であれば、おおよそ「善玉菌:悪玉菌:日和見菌=2:1:7」のバランスで腸内環境を保っているといわれてきました。

しかしながら科学の進歩により、腸内環境はそれほど単純なものでなく生活環境や性別、年齢などの個人差に加えて人種差などによる違い、遺伝的背景や食事などが影響しているとわかったのです。

同じ食べ物を食べていても腸内に生息する菌数や菌種は異なります。ある人の腸では良い働きをするけれども、別の人の腸では悪さをするような菌もいるようで、知れば知るほど奥深いのが腸内細菌。また肥満などの体重増加に影響するであろう腸内細菌もわかってきています。

Akkermansia muciniphila(アッカーマンシア ムシニフィラ)

「アッカーマンシア ムシニフィラ」は、人間の腸内に存在する腸内細菌のひとつで成人の腸内細菌総数の1%~4%を占めるといわれています。乳児の糞便中にも検出され、1歳頃には成人と同じレベルに達します。

が高い人は、正常な人と比較して「アッカーマンシア ムシニフィラ」が少ないと報告されています[1]

肥満や過体重の人がカロリー制限によるダイエットをおこなったとき、元々腸内に「アッカーマンシア ムシニフィラ」が多い人ほどインスリン抵抗性※1が改善しやすいことから、肥満や糖尿病の関連が注目されてます。

※1 インスリン抵抗性:膵臓からインスリンが分泌されていても、肝臓や骨格筋などの組織でインスリンの反応が鈍くなっている状態。インスリンの効きが悪い状態のこと。

Christensenella minuta(クリステンセネラ ミヌタ)

「クリステンセネラ ミヌタ」は2012年に発見された新しい菌です。「クリステンセネラ ミヌタ」はBMIが低い人(痩せた人)に多い腸内細菌と報告されています[2]

肥満の腸内細菌を培養したものに「クリステンセネラ ミヌタ」を加えてマウスに投与したところ、肥満の腸内細菌だけを投与したマウスと比較して体重増加が少なく、体脂肪質率が低かったと報告されています[2]

詳しいメカニズムはまだわかっていないことが多く、今後の研究に期待したいですね。

食事で腸内細菌は変わる

食事で腸内細菌は変わる

腸内細菌は遺伝や人種、年齢、生活環境などさまざまな影響を受けるといわれています。少なくとも食事の影響を受け、動物性タンパク質や脂肪摂取の多い食事は腸内の悪玉菌が増殖する原因と考えられているのです。

日頃から脂質が少なく、食物繊維を豊富に摂取している農村部のアフリカ人と、高動物性タンパク質および高脂肪、食物繊維の消費が少ないアメリカ人の腸内環境の違いについて比較した研究をご紹介します。この研究では2週間、両者の食事を入れ替えて結腸粘膜の炎症、腸内で有用な働きをする酪酸の生成、癌バイオマーカーなどについて調べました。

高食物繊維低脂質食に切り替えたアメリカ人では、酪酸の生成が増え、炎症や癌リスクのマーカーが低下しました。一方で低食物繊維高脂肪に切り替えたアフリカ人では、酪酸が半減し、炎症や癌のリスクのマーカーが上昇したと報告されています[3]

日本食は腸内環境改善のカギ

日本食は腸内環境改善のカギ

それではアフリカ人のように脂質が少なくて、食物繊維が豊富な食事とはどのようなものでしょうか。

実は伝統的な和食こそ食物繊維が豊富で脂質量も少なく、腸に嬉しい食事なのです。昔ながらの和食といえば、

といったところでしょうか。実はこれらすべてが腸によい食品なのです。

白米が贅沢品であった時代は、麦や雑穀を混ぜて食べていました。麦や雑穀には食物繊維が豊富に含まれています。納豆などの大豆食品には食物繊維のほかにもビタミンやミネラルが含まれており、豆は弥生時代から欠かせない栄養源だったようです。味噌やお漬物などの発酵食品には発酵の過程で腸内に有用な菌が生成され、それらを摂り入れることによって腸内環境を整えるといわれています。

まとめ

まだ研究段階ではありますが、腸内細菌の中には過体重や肥満に影響する菌の発見がありました。アフリカ食や日本食のように体脂質で食物繊維が豊富な食事は、ヘルシーでダイエットに最適な食事です。

さらに食物繊維の可能性は多岐に渡ります。ダイエット効果に留まらず、糖尿病や心疾患、脳卒中といった疾患予防に有用であると多くの研究で報告されており、積極的に摂り入れたい栄養素なのです。

最近の研究によると、腸内環境は簡単に変化しないともいわれています。ご紹介したような腸が喜ぶ生活習慣の積み重ねが、ダイエット成功のカギとなるのではないでしょうか。

参考文献

1. Dao, M. C., Everard, A., Aron-Wisnewsky, J., Sokolovska, N., Prifti, E., Verger, E. O., … & MICRO-Obes Consortium. (2016). Akkermansia muciniphila and improved metabolic health during a dietary intervention in obesity: relationship with gut microbiome richness and ecology. Gut, 65(3), 426-436.

2. Goodrich, J. K., Waters, J. L., Poole, A. C., Sutter, J. L., Koren, O., Blekhman, R., … & Ley, R. E. (2014). Human genetics shape the gut microbiome. Cell, 159(4), 789-799.

3. O’Keefe, S. J., Li, J. V., Lahti, L., Ou, J., Carbonero, F., Mohammed, K., … & Zoetendal, E. G. (2015). Fat, fibre and cancer risk in African Americans and rural Africans. Nature communications, 6(1), 1-14.

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坂口 真由香 グロング専属 管理栄養士
グロング専属 管理栄養士

GronG TEAM GEAR(チームギア)所属の管理栄養士。管理栄養士、日本糖尿病療養指導士、フードコーディネーター、サプリメントアドバイザー保有。大阪市内400床病院で6年間、献立作成や慢性期から急性期疾患の栄養管理に従事。糖尿病などの慢性疾患を対象に年間4,500件ほどの栄養相談・サポートを経験。

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