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食物繊維のある生活

難消化性デキストリン
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難消化性デキストリンで血糖値は改善できるのか?

坂口 真由香
坂口 真由香
管理栄養士(寄稿)
最終更新日:2020.11.27

約30年ほど前に開発された難消化性デキストリン。

さまざまな効果が期待されており、その効果のひとつに「血糖値の上昇を緩やかにする」とあります。しかしながら「まったく効果を感じなかった」、「効果があった」など感想は人それぞれ……。

はたして難消化性デキストリンで血糖値は改善するのでしょうか?今回は「難消化性デキストリンと血糖値」の関係について解説します。

血糖値とは

血糖値とは

血糖値とは血液中のブドウ糖の濃度をいいます。

ごはんやパンなどの炭水化物を食べると、唾液や胃腸の消化液によってブドウ糖に分解。分解された糖は腸で吸収され、血液を介して全身でエネルギーとして利用されるのです。この血液中を流れるブドウ糖のことを血糖値と呼んでいます。

血糖値が上昇しても膵臓から分泌されるインスリンと呼ばれるホルモンによって、血液中のブドウ糖が筋肉や肝臓、脂肪組織に取り込まれます。インスリンの働きにより血糖値は下がり、一定の範囲で保たれているのです。

炭水化物の食べ過ぎや早食い、肥満など理由はいくつか考えられますが、血糖値が急激に上昇したり、なかなか下がらなかったりすると高血糖の状態が長く続いてしまいます。

このような状態が慢性的に続くと血管にダメージを与えてしまったり、糖尿病にもなりかねません。また血糖値の上がりやすい食生活は太る原因でもあり、できることなら食後の血糖値の上昇をゆるやかにしたいものです。

血糖値の上昇をゆるやかにするための方法はいくつかあり、

などが挙げられ、日頃から意識するとよいでしょう。

これらに加えて「難消化性デキストリン」に血糖値の上昇をゆるやかにする働きがあるというのです。はたして、どうなのでしょうか。

難消化性デキストリンとは

難消化性デキストリンとは

デキストリンとは日本語でデンプンのことです。つまり難消化性デキストリンとは「消化されにくいデンプン」のことをいいます。元々トウモロコシなどの穀類や熟した果物などに含まれ、化学技術の力を使って消化されにくい成分を取り出したものが難消化性デキストリンなのです。

一般的に人間の体で消化されない栄養素を食物繊維といいます。難消化性デキストリンは食物繊維に該当し、水に溶けやすい性質から水溶性食物繊維に分類されます。

なぜ血糖値を下げる働きがあるのか

難消化性デキストリンは糖質の吸収をゆるやかにする働きがあるといわれています。通常、糖質は酵素(分解するハサミ)によってブドウ糖に分解・吸収されます。この時、体に余分な糖は脂肪として蓄えられるのです。

難消化性デキストリンは、ブドウ糖を分解する酵素(分解するハサミ)の働きをブロックするため、一部の糖が吸収されずに便に排泄されます。よって糖質の吸収がゆるやかになるのです。

難消化性デキストリンを摂取した場合と摂取していない場合の血糖値の違い

過大な期待は禁物です

糖質の吸収が緩やかになるといっても過信してはなりません。よく「難消化性デキストリンを飲んだら血糖値は改善しますか?」「痩せますか?」と質問をいただきます。あたかも難消化性デキストリンが魔法のやせ薬のような誤解が生じていることに疑問を感じます。

難消化性デキストリンは、一部の糖が吸収されにくくなるために血糖値の上昇が緩やかになることを忘れてはいけません。一部の糖であって、大盛どんぶりやケーキがチャラになるなんて話ではありません。

難消化性デキストリンは、キャベツや大麦などに含まれる食物繊維と同じ仲間です。キャベツを食べたからといって、ケーキがチャラになる発想には至らないでしょう。食物繊維の仲間と認識して活用するとよいのではないでしょうか。

多くの食物繊維をとり入れよう

多くの食物繊維をとり入れよう

食物繊維の消費は糖尿病や循環器疾患など、病気の予防効果や死亡リスクの低下が報告されています。

日本人9万人を17年間追跡した研究では、食物繊維摂取量の最も多いグループは、一番少なかったグループと比較して死亡率が男性では23%、女性では18%も低かったと報告されています[1]。食物繊維摂取量の最も高いグループは1日約20g程度摂取していました。

日本人の食事摂取基準では成人男性では1日21g以上、成人女性では1日18g以上が望ましいとされています[2]。しかしながら日本人の平均食物繊維摂取量は1日14.4gと圧倒的に不足しているのです[3]

不足の背景には穀類や芋類、豆類の摂取量の低下があります。戦後直後までは食料難の時代でもあり、麦飯や芋が主な栄養源で食物繊維摂取量は1日20gを超えていました。ところが1950年頃以降、食が豊かになるにつれて麦飯よりも白米、手頃なファストフードなどが好まれるようになり、食物繊維摂取量が低下していったのです。

このような日本人の食物繊維不足を解決するひとつの策として開発されたのが「難消化デキストリン」です。利便性を追求する現代社会のニーズにあった食品ではありますが、頼りきりなんてわけにはいかないでしょう。

食物繊維には水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の2種類があり、バランスが大切です。難消化性デキストリンは水に溶けやすい性質があります。野菜や豆類、芋類など多くの食品からとり入れることでバランスが保てるでしょう。

またこれらの食品には、ビタミン・ミネラルや抗酸化物質など、食物繊維以外の栄養素も一緒に摂取できるので一石二鳥ですね。

まとめ

難消化性デキストリンにさまざまな意見があって当然ですよね。食物繊維の一種であり、過大な期待はできないことがわかりました。利便性が高い点では食物繊維不足の手助けとなるでしょう。

また血糖値の改善には、バランスのよい食生活に加えて運動習慣も重要なポイントです。「食事×運動」を基軸に健康的な生活を心がけることこそが、血糖値改善ならびに健康への近道ではないでしょうか。

参考文献

1. Katagiri, R., Goto, A., Sawada, N., Yamaji, T., Iwasaki, M., Noda, M., … & Tsugane, S. (2020). Dietary fiber intake and total and cause-specific mortality: the Japan Public Health Center-based prospective study. The American Journal of Clinical Nutrition, 111(5), 1027-1035.

2. 厚生労働省. 日本人の食事摂取基準(2020年版).

3. 厚生労働省. 平成30年「国民健康・栄養調査」.

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普段の食事で「食物繊維」は満足に足りていますか?

厚生労働省が公表している日本人の食事摂取基準(2020年版)によると、食物繊維の理想的な目標量は成人では24g/日以上とされています。しかしながら、現代の日本人の食物繊維摂取量は極めて少なく、目標量に到達していない現状です。
昨今、重要な栄養素と考えられている食物繊維の摂取は、手軽に効率的に摂取できる「サプリメント」がおススメです。

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坂口 真由香 管理栄養士(寄稿)
坂口 真由香
管理栄養士(寄稿)

管理栄養士、日本糖尿病療養指導士、フードコーディネーター、サプリメントアドバイザー保有。大阪市内400床病院で6年間、献立作成や慢性期から急性期疾患の栄養管理に従事。糖尿病などの慢性疾患を対象に年間4,500件ほどの栄養相談・サポートを経験。

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