もち麦はダイエットに効果的なのか?やり方と考え方

「もち麦」は食物繊維が豊富で、さまざまなTV番組やメディアで取り上げられており、再ブームとなっております。
そのため「ダイエット」のために食べている方も多いのではないでしょうか。はたしてもち麦ダイエットは可能なのでしょうか?
こちらの記事では、そんなもち麦を活用したダイエットについて詳しく解説していきます。
もち麦に期待する効果

整腸作用・デトックス
もち麦は、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維どちらも豊富です。
不溶性食物繊維は、大腸で水分を吸収しながら移動するため、蠕動運動が促進され排便を促します。一方水溶性食物繊維は、腸管内でゲル状になって移動するので排便がスムーズになります。また大腸で腸内細菌の発酵作用をうけて、腸内環境を改善するのです。
水溶性食物繊維が少ないと便が硬くなり、不溶性食物繊維が少ないと下痢になってしまう恐れがあります。よって2つの食物繊維を組み合わせて摂取することが大切です。
実は、白米にはほとんど水溶性食物繊維が含まれていません。便秘は肌荒れや吹き出物の原因にもなりますし、ぜひもち麦を摂取し、デトックス効果を体感してみましょう。
咀嚼による満腹感
食物繊維を多く含む食品は、きのこ、ごぼうといったように咀嚼を必要とする食品が多いです。もち麦も「モチモチ」としており白米より咀嚼が必要です。
咀嚼により脳の満腹中枢が刺激されるので、食べ過ぎを防げます。
セカンドミール効果
セカンドミール効果とは、食物繊維が豊富な食品を摂取することで食後の急激な高血糖が抑制でき、さらにその効果が次の食事まで持続するというものです。
夕食に食物繊維が豊富な食品を食べることで、翌朝食後の急激な血糖上昇が抑制できたと報告されています[1]。食物繊維が豊富なもち麦を食事に取り入れることで、セカンドミール効果を期待できるのではないでしょうか。
また食後の急激な高血糖は肥満の原因にもなりかねません。
上昇した血糖値を下げるために大量のインスリンが必要となります。インスリンはすい臓から出るホルモンで、血糖値を下げる働きと同時に脂肪組織へ糖を取り込むので、脂肪がたくさん合成されてしまいます。
よって血糖値が上昇しにくい食べ方をすることは、ダイエットにも有効というわけです。
食べ方を工夫してダイエットに活用

もち麦を活用していざダイエット!……その前に、脂肪1㎏を燃焼するのに何kcal減らす必要があるかご存知でしょうか。
脂肪1㎏燃焼するには約7,000kcal消費しなければなりません。これを1か月で達成するなら……7,000÷30日≒230kcal。つまり1日約230kcalずつ現在の食事から減らすか、運動で燃焼するしか方法はありません。
現時点でアイスやお菓子を毎日食べている方は、それらを控えるだけでも減量できますね。すでに頑張っておりもち麦の効果を期待したい方は、下記のポイントを実践していただけたらと思います。
白米ともち麦のカロリーについて
よく白米をもち麦に置き換えるダイエットを耳にします。前述のデトックス作用やセカンドミール効果は期待できてるかもしれませんが、ただ白米をもち麦に置き換えるだけでは、減量は難しと考えます。
それは白米ともち麦のカロリーはほぼ同じだからです。
炊飯前の白米ともち麦のカロリーは同じ、炊飯後のカロリーももちろん同じです。しかしできあがる量がもち麦のほうが多いのです。
簡単にいうと白米は炊飯後約2.2倍、もち麦は約2.8~3倍とカサが増します。なのでいつものお茶碗に白米と食べるときと同じくらい盛れば、カロリーダウンが期待できます。

白米と一緒に炊く
上記のカロリーのお話は、白米をもち麦に100%置き換えた場合です。
しかしもち麦が苦手という方もいらっしゃると思います。もちろん完全に置き換えなくても、白米にもち麦を混ぜることで食物繊維やその他栄養素の効果は期待できますし、多少のエネルギーダウンは狙えます。
雑炊やリゾットする
もち麦が苦手でもなんとか置き換えたい方や、もっとエネルギーダウンしたい方は、雑炊やリゾットにするのがおススメです。
雑炊やリゾットにすることでカサを増やせますし、もち麦が苦手な方でも味付けをすることで食べやすくなります。そのため満腹感を得ながらカロリーダウンできるではないでしょうか。
まとめ
結論、「もち麦」はダイエットに活用できます。
デトックスやセカンドミール効果があり、満腹感を得ながらカロリーダウンできるのではないでしょうか。
また昨今、糖質制限ダイエットが流行っておりますが、極端な糖質制限は身体にさまざな悪影響があるためおススメできません。その点「もち麦」は、糖質を取りながらカロリーダウンが可能です。
さらにダイエット中におこりやすい食物繊維やビタミンの不足も、「もち麦」効果で少しは回避できるのではないでしょうか。せっかくダイエットしても便秘や肌荒れになっては勿体ないですよね。
しっかり栄養をとりながらダイエットすることが大切なのです。
参考文献
1. Wolever, T. M., Jenkins, D. J., Ocana, A. M., Rao, V. A., & Collier, G. R. (1988). Second-meal effect: low-glycemic-index foods eaten at dinner improve subsequent breakfast glycemic response. The American journal of clinical nutrition, 48(4), 1041-1047.