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プロテインは「1日に何回」飲めばよいのか?

前田 修平 グロング専属 鍼灸師
グロング専属 鍼灸師
最終更新日:2021.01.30

トレーニングに関することって、「明確な基準がないから難しいな」と感じることはありませんか?

筆者がトレーニング初心者の頃、プロテインをがむしゃらに飲んでいた時期がありました。結果、健康診断の「尿たんぱく」に関する項目が「+」になり、「要再検査」になってしまったことがあります。

当時は詳しい知識もなく、ただがむしゃらにたくさんのプロテインを「1日に何回も」飲んでいました。若気の至りとでもいうのでしょうか。身体はある程度大きくなりましたが、今あらためて思い返すと、恥ずかしながら決して賢明な方法だとはいえません。

「ムダなことはない」といいますが、できれば効率よく、身体に負担をかけない形でプロテインを飲みたいところですよね。こちらの記事では、プロテインユーザーのみなさんに向けて「1日に何回プロテインを飲めばよいのか?」についてお伝えします。

プロテインを飲む回数の基準は変わる

プロテインを飲む回数の基準は変わる

明確な数値を期待していた方には、少し期待外れかもしれませんが、先に結論から。「プロテインを飲む回数の基準は変わる」が答えです。

体格や運動量、性別、食生活によって、あなたの必要量と飲む回数は変わることをまず理解しておきましょう。同じ人でも身体を大きくしたいのか、痩せたいのかという目的によって食事内容が変わるように、プロテインの適切な飲み方も当然変わってきます。

目的によって

あなたがプロテインを飲んでいる、飲もうとしている目的はなんでしょうか。

  • 身体を大きくするため?
  • ダイエットのため?
  • 美容や健康のため?

どの目的にせよ、まず大切なことは、自分の目指す姿に近づくために必要な総カロリーと総タンパク質量を把握することです。それを無視して「1日に何回飲めばいいのか」という答えにたどり着くことは難しいといえます。

活動量によって

「日本人の食事摂取基準(2020年版)」によると、18歳以上男性の1日の推定エネルギー必要量は2,300~3,150kcal女性は1,700~2,350kcalとなっています[1]

みなさんは自分が普段の生活で食べている食事の大まかなカロリーをご存じでしょうか?そもそも今の食事内容に対してプロテインは必要なのでしょうか。

自分にあったプロテインの量、回数はどれくらい?

自分にあったプロテインの量、回数はどれくらい?

体重

日常的にトレーニングをしている方は、体重(kg)に対して1.4~2.0倍(g)程度のタンパク質量を摂取することが推奨されています。体重60kgの人と90kgの人では、当然身体のサイズと筋肉量にも差がありますよね。60kgなら1日に84g~120g、90kgなら1日に126g~180gになります。

自分の体重や体脂肪率を計測して、基礎代謝を調べることで、おおまかに必要量を割り出しておきましょう。

活動量

表1をご覧ください。1日のうち、どれだけ身体を動かすのかによって、目安になる総摂取カロリーも変わります。

肉体労働に従事する方が、さらにトレーニングをおこなえば、それを補うための食事量は大変な量になりますよね。対象的にデスクワークでほとんど動かず、通勤も車で移動という場合は、全体の消費カロリーはそんなに大きくはならないでしょう。

もちろん、年齢によっても異なりますし、トレーニングの内容や時間だけでも、必要となるカロリーには大きな幅が生まれます。

最近ではインターネット上で簡単に活動量を計算できるWEBサイトもあります[2]。スマートフォンやウェアラブル端末で活動量を把握するためのアプリケーションもありますので、うまく活用して自分に必要なエネルギー量を知っておきましょう。

表1:「1日に必要なエネルギー」農林水産省より引用[3]

食事

「朝、忙しくて朝食をとる暇がない」「夜は飲み会が続いてお酒を飲む機会が多い」など、食生活によってもタンパク質の摂取量や飲むタイミングは変わってきます。みなさんがリズムよく1日3食の食事を取れれば理想的かもしれませんが、現実的には少し難しい方もいらっしゃるかもしれません。

タンパク質補給のポイントは1日に必要な量を、起きている時間の中で「5~6回に分けて摂取すること」です。

ちなみに1回あたりの摂取推奨量は体重の0.25倍(g) 程度となっています。タンパク質が不足しているメニューにプロテインをプラスしたり、抜きがちな朝食の代わりとして取り入れたりするのは便利な方法です。

食事のタイミングや間隔を考慮し、あまりにも空白の時間が長くなりそうな場合には、プロテインを間食として取り入れるのもよいでしょう。

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生活習慣

起床から睡眠まで、1日の始まる時間と終わる時間から、すでに生活習慣は異なるものです。自分の生活習慣を把握し、「どのタイミングでプロテインを飲むか」をある程度決めておくと、食事のリズムがとりやすくなるでしょう。

プロテインの主成分であるタンパク質は、体内にとどめられない栄養素です。糖質や脂質のように、余った分を中性脂肪として貯蔵できないのです。つまり理想的な身体づくりのためには、タンパク質(プロテイン)を定期的に摂取することで、常に体内のタンパク質量をキープしておく必要があります。

仕事の休憩時間や授業の合間、就寝前など、自分の生活リズムに合わせて摂るようにしましょう。

まとめ

「なにをどれだけ食べればよいですか?」という質問は、「自分のことをどれだけ知っているか」という前提があってはじめて回答できる質問です。なかなか把握しづらいこともあるかと思いますが、できるだけ自分の身体に関するデータをまとめた上で対策を取るのが効率的といえます。

平均的なトレーニング実践者の方であれば、タンパク質を中心に1日3食バランスよく食べ、食間やトレーニング後、就寝前などにプロテインを1日2~3回摂ることで必要量を十分にまかなえるはずです。

ライフスタイルや目的に合わせて、自分に適したプロテインライフを送りましょう。

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参考文献

1. 厚生労働省. 日本人の食事摂取基準(2020 年版)

2. カシオ計算機株式会社. エネルギー必要量 – 高精度計算サイト. 閲覧2020-06-29, https://keisan.casio.jp/exec/system/1183427246

3. 農林水産省. 食事バランスガイドチェックシート

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前田 修平 グロング専属 鍼灸師
この記事を書いた人
グロング専属 鍼灸師

GronG TEAM GEAR(チームギア)所属の鍼灸師。鍼灸師、CSCS(認定ストレングス&コンディショニングスペシャリスト)保有。学生時代、自らの度重なるケガ・不調の経験から、質の高いケアができる施術家を志す。鍼灸・リハビリテーションのケア分野はもちろん、パーソナルトレーナー、フィットネスインストラクターとしても活動。これまでの臨床現場ではアスリートから運動経験のない方まで、さまざまな症例を述べ1万5000件以上担当。

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